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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻10号

2005年10月発行

文献概要

連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・5

卵巣出血をきっかけとして発見された卵黄嚢腫瘍(yolk sac tumor)

著者: 松田壯正1

所属機関: 1盛岡赤十字病院産婦人科

ページ範囲:P.1393 - P.1395

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症 例

 患 者 : 10歳代後半,女性.初経11歳,月経周期20日目.未経妊・未経産.

 主 訴 : 2~3日前より左下腹痛があり,12月20日に消化器内科を受診した.

 既往歴・家族歴 : 家族歴に特記事項なし.

 現病歴 : 経腹エコーで卵巣腫大が観察されたため産婦人科に紹介された.

 現 症 : 紹介時,意識清明,血圧120/76 mmHg,体温36.8℃,脈拍60回/分・整.身体診察上,左下腹部に軽い圧痛があるが,嘔気・嘔吐はなかった.白血球数6,320/ml,ヘモグロビン13.2 g/dl,CRP0.3 mg/dl以下と異常を認めなかった.妊娠反応は陰性であった.経腟エコー所見を示す(図1).

参考文献

1) 日本婦人科腫瘍学会(編) : 卵巣がん治療ガイドライン2004年版.金原出版,東京,2004
2) Williams S, Blessing JA, Hatch KD, et al : Adjuvant therapy of ovarian germ cell tumors with cisplatin, etoposide, and bleomycin : a trial of the Gynecologic Oncolgy Group. J Clin Oncol 12 : 701─706, 1994
3) 東 政弘,渡嘉敷みどり,伊波 忠,他 : 卵巣癌治療における機能温存.産科と婦人科66 : 109─116, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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