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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻12号

2005年12月発行

文献概要

今月の臨床 FGR─Fetal Growth Restriction 娩出のタイミング

頭囲発育の経過を指標として

著者: 丸山有子1 茨聡1

所属機関: 1鹿児島市立病院周産期医療センター

ページ範囲:P.1607 - P.1611

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はじめに

 われわれの施設では,頭囲発育障害と神経学的異常の発生との間の強い相関から,FGR(fetal growth restriction)の産科管理においては,胎児の頭囲発育を重視し,胎児の頭囲発育が停止したと診断されたら,積極的に児を娩出させている.胎児頭囲の発育停止とは,胎児超音波検査にて2週間以上の頭囲発育停止を認め,胎児頭囲が胎児頭囲発育曲線の10パーセンタイル未満となる危険性のある場合としている.ただし,この管理は在胎27週以上に限定して行っている.その理由は,当センターの過去の成績において,在胎27週未満のFGRはそれ以上の症例と比較して格段に予後不良であったため,積極的に子宮外治療を進めることは不適当と考えられたためである.

 本稿では,頭囲発育停止を指標とした当センターのFGR管理方針が,その予後にどのように影響しているかについて検討する.

参考文献

1) 茨 聡 : 当院出生FGRの周産期異常と予後.周産期シンポジウムNO.7, 1989
2) 新井敏彦,高橋尚人,可部一彦,他 : 出生体重1000 g未満のFGR児の臨床的検討.新生児誌24 : 710─715, 1988
3) 三石知佐子,原 仁,山口規容子,他 : 胎内発育障害の臨床的研究─第4報頭部発育障害と神経学的予後に関する検討.新生児誌25 : 524─529, 1989
4) Blair E, Stanley F : Intrauterine growth and spastic cerebral palsy II. The association with morphology at birth. Early Hum Dev 28 : 91─103, 1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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