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連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・7
原因不明の発熱でnon─reassuring statusに陥った症例
著者: 波多江正紀1 丸古慶子1 前田隆嗣1 上塘正人1 末吉和宣2
所属機関: 1鹿児島市立病院産婦人科・周産期医療センター 2鹿児島市立病院産婦人科・周産期医療センター病理
ページ範囲:P.1635 - P.1639
文献購入ページに移動患 者 : 30歳代半ば,妊娠29週
既往妊娠歴 : 2経妊・1経産.1999年に3,100 gの男児を経腟分娩した.
主 訴 : 不明熱
既往歴 : 2004年6月,5日間の発熱があった.膠原病を疑われたが,精査は行っていない.
現病歴 : 前医にて妊娠を診断された.初期超音波検査により,予定日を2002年6月下旬とした.2002年3月下旬(27週5日)に咳嗽が出現した.同年4月上旬(29週1日)に39.0℃の発熱があり,前医へ入院した.CRPは26 mg/dlであり,抗生物質の点滴治療を開始した.肺炎などを疑ったが,胸部X線上,特記すべき事項はなかった.血液培養,尿培養は陰性であった.前医へ入院の2日後,(29週3日)に,血液学的検査上,異常値を認め,敗血症,DICなどを疑い当院へ母体搬送された.
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