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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻12号

2005年12月発行

文献概要

連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・7

原因不明の発熱でnon─reassuring statusに陥った症例

著者: 波多江正紀1 丸古慶子1 前田隆嗣1 上塘正人1 末吉和宣2

所属機関: 1鹿児島市立病院産婦人科・周産期医療センター 2鹿児島市立病院産婦人科・周産期医療センター病理

ページ範囲:P.1635 - P.1639

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症 例

 患 者 : 30歳代半ば,妊娠29週

 既往妊娠歴 : 2経妊・1経産.1999年に3,100 gの男児を経腟分娩した.

 主 訴 : 不明熱

 既往歴 : 2004年6月,5日間の発熱があった.膠原病を疑われたが,精査は行っていない.

 現病歴 : 前医にて妊娠を診断された.初期超音波検査により,予定日を2002年6月下旬とした.2002年3月下旬(27週5日)に咳嗽が出現した.同年4月上旬(29週1日)に39.0℃の発熱があり,前医へ入院した.CRPは26 mg/dlであり,抗生物質の点滴治療を開始した.肺炎などを疑ったが,胸部X線上,特記すべき事項はなかった.血液培養,尿培養は陰性であった.前医へ入院の2日後,(29週3日)に,血液学的検査上,異常値を認め,敗血症,DICなどを疑い当院へ母体搬送された.

参考文献

1) Maruko K, Maeda T, Kamitomo M, et al : Transplacental trasmission of maternal B─cell lymphoma. Am J Obstet Gynecol 191 : 380─381, 2004
2) Walker JW, Reinisch JF, Monforte HL : Maternal pulmonary adenocarcinoma metastatic to the fetus : first recorded case report and literature review. Pediatr Pathol Mol Med 21 : 57─69, 2002
3) Catlin EA, Robets JD Jr, Erana R, et al : Transplacental transmission of natural─killer─cell lymphoma. N Engl J Med 341 : 85─91, 1999
4) Gagnon R, Johnston L, Murotsuki J : Fetal placental embolization in the late─gestation ovine fetus : alterations in umbirical blood flow and fetal heart rate patterns. Am J Obstet Gynecol 175 : 63─72, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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