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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻2号

2005年02月発行

雑誌目次

今月の臨床 症例から学ぶ常位胎盤早期剥離 症例から学ぶ

重症妊娠中毒症に対する降圧剤の選択―重症妊娠中毒症に脳出血を続発し母体死亡となった症例を振り返って

著者: 田村圭浩 ,   岸上靖幸 ,   小口秀紀

ページ範囲:P.136 - P.139

はじめに

 妊娠中毒症は,常位胎盤早期剥離,子宮内胎児発育遅延などのさまざまな妊娠合併症を発症しやすく1),母体および児死亡の主要原因となりうるハイリスク妊娠である.特に常位胎盤早期剥離は,産科disseminated intravascular coagulopathy(DIC)の原因の約50%を占め,母体死亡率は約1~2%,児死亡率は20~50%と報告されている2).常位胎盤早期剥離の病因の詳細は不明であるが,40~80%に妊娠中毒症を合併していると報告されている3).また,妊娠中毒症を合併した常位胎盤早期剥離のほうが妊娠中毒症を合併しない常位胎盤早期剥離に比べて重症化しやすく,DICを発症しやすいとされている4).常位胎盤早期剥離では,凝固障害が存在するために胎盤娩出後の大量出血をきたしやすく,さらには子宮筋層への血液浸潤による子宮収縮不全を生じやすく,本症の治療ではDIC,ショックに対する全身管理が必要となる.

 われわれは,6年前に急激に重症妊娠中毒症を発症し,常位胎盤早期剥離,子癇,脳出血を続発し母体死亡となった症例を経験した5).今回その症例を振り返るとともに,その経験をもとに,重症妊娠中毒症に対する治療法,特に降圧剤の選択について検討したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

常位胎盤早期剥離による子宮内胎児死亡に溶血性尿毒症症候群を発症し,経腟分娩,子宮動脈塞栓術,血漿交換,人工透析にて腎機能・子宮を温存し得た症例

著者: 光田信明 ,   天満久美子

ページ範囲:P.140 - P.143

はじめに

 今回われわれは,常位胎盤早期剥離(以下,早剥)による子宮内胎児死亡(以下,IUFD)となったものの帝王切開を回避し,内科的治療にて適切に管理しえた症例を経験した.さらに,早剥+IUFDの分娩様式を考察する症例の紹介も併せて行う.

常位胎盤早期剥離の臨床経験

著者: 北井啓勝 ,   金田佳史 ,   西尾浩 ,   田島博人 ,   柳本茂久 ,   豊島究 ,   伊藤仁彦

ページ範囲:P.144 - P.147

はじめに

 常位胎盤早期剥離(早期剥離)では,胎盤と子宮壁の間に血腫が突然発生し,胎児の障害,さらには母体の血管内血液凝固症候群(DIC)により多臓器障害および出血が出現する.本疾患は,全妊娠の0.5%から1.3%に発生し,0.1%から0.2%はDICを併発して重症化する.また,以前に早期剥離の既往がある場合には,次回の妊娠での反復発生率は約10倍となり6~17%といわれている.

 早期剥離の臨床症状は重症度により異なる.Pageによれば,胎盤剥離30%以下の軽症,30~50%の中等症,50%以上の重症に分類されるが,軽症でもときに児心音が消失する場合がある.初発症状は子宮収縮であり,90%には性器出血,50%には下腹部痛を認める.下腹部痛は時間の経過とともに重症化して,悪心および嘔吐を伴うことがあり,腹部子宮壁が板状硬となる.最終的には性器出血,強度の子宮収縮,ショック症状が認められることになる1)

 妊娠37週以前には切迫早産の症状と似ていることから,子宮収縮抑制剤が投与されて診断が遅れる場合がある.このため胎盤早期剥離を疑う場合には胎児心拍を連続測定する必要がある.また,胎盤が後壁に位置していると,母体がショック症状を呈して胎児に危険の迫っている場合にも疼痛が軽度のことがある.

 本稿では,1997年の当院における早期剥離の検計2)に症例を追加し,母体死亡をきたした重症例,診断および治療にかかわるエビデンスについて述べる.

胎盤腫瘍が疑われ長い経過をたどった妊娠中期の常位胎盤早期剥離の1例

著者: 岩橋正明 ,   尾谷菜緒子 ,   梅咲直彦

ページ範囲:P.149 - P.151

はじめに

 われわれは子宮筋腫合併妊娠が妊娠中期に筋腫が原因と考えられる常位胎盤早期剥離を起こし,そのために発症して胎盤血腫が巨大な胎盤腫瘍と鑑別が困難であった症例を経験した.巨大な胎盤の原因や胎盤血腫および胎盤腫瘍との鑑別診断を加えて検討する.

胎盤後面にecho free spaceが観察されたが,母児ともに著変なく経過したあとに典型的な常位胎盤早期剥離を発症した1症例

著者: 森川肇 ,   水田裕久 ,   佐道俊幸

ページ範囲:P.152 - P.157

はじめに

 常位胎盤早期剥離とは「妊娠20週以後で,胎児の分娩前に,正常の位置に着床した胎盤が早期に剥離する」ことをいう.1775年にRigbyが前置胎盤とは異なる性器出血として報告したが,のちにCouvelaireが妊娠末期の胎盤早期剥離を報告している.20週以後の性器出血の1.5~3%を占めるとされているが,大部分は原因不明である.常位胎盤早期剥離の発症例には妊娠中毒症の合併が多く,妊娠中毒症の重症度と発生頻度が相関するという.胎盤辺縁部の基底脱落膜での胎盤剥離により出血が始まり,胎盤後血腫を形成するが,次第に大きさが増すにつれて血液が胎盤母体面から卵膜と子宮壁の間を下降し,頸管から腟内へ流出する.多くの場合は頸管が児先進部により閉鎖されているので,外出血量は少なく,巨大子宮留血腫となる.すなわち,外出血は少なくて内出血が多く,外出血と患者の状態が一致しないために,最終的には多量の子宮内出血と胎盤機能障害を引き起こすことになる.したがって,母体の心血管系への影響,剥離部子宮筋層への影響,剥離の度合いによる胎児への影響,さらに合併症として生じた母体の低フィブリノーゲン血症,DIC,腎不全なども加わって,母体および児死亡率が高い(母体死亡率は1~2%,児死亡率は20~50%)1, 2)

 筆者らは,妊娠中期に突然の下腹部痛に続く周期的な子宮収縮と性器出血を認めたが,直後には典型的な胎盤早期剥離の症状を示さず,母児の状態が安定していたので経過を慎重に観察していたところ,約1か月後になって典型的な早期剥離の症状を呈した症例を経験したので報告する.

常位胎盤早期剥離による子宮内胎児死亡を反復後,フィブリノーゲン製剤の補充療法により生児を得た異常フィブリノーゲン血症合併妊娠の1例

著者: 武内享介 ,   山中良彦 ,   丸尾猛

ページ範囲:P.158 - P.161

はじめに

 血液凝固機構の最終段階に関与するフィブリノーゲンは,肝臓で産生される分子量約340,000の糖蛋白で,その血中濃度は200~400 mg/dl,生体内半減期は3~4日である.フィブリノーゲンはトロンビンの作用により血漿中のフィブリノーゲンが不溶性のフィブリンモノマーとなり析出し,活性型第XIII因子の触媒によって安定化フィブリンとなる.さらに,フィブリノーゲンは血小板の糖蛋白を介する凝集反応に関与するほか,接着因子として創傷の治癒機転に関与し,感染,外傷,手術などの外的侵襲時にも増加する.また,フィブリノーゲンは妊娠の成立・維持の必須因子であり,その異常の程度により妊娠初期流産から妊娠中期の常位胎盤早期剥離まで種々の病態が存在する.

 われわれは,妊娠中期に常位胎盤早期剥離による子宮内胎児死亡を反復後,異常フィブリノーゲン血症と診断された症例を経験した1).本症例に対して,次回妊娠時に妊娠初期よりフィブリノーゲンの補充療法を行うことにより,常位胎盤早期剥離の発生を回避し妊娠の継続が可能であった.本稿では症例を呈示するとともに,妊娠維持におけるフィブリノーゲンの意義および異常フィブリノーゲン血症合併妊婦における周産期管理について述べる.

交通事故後の常位胎盤早期剥離

著者: 倉本雅規 ,   戸澤秀夫 ,   千葉真紀子

ページ範囲:P.162 - P.165

はじめに

 車のない時代に比べ,現代社会は複雑で危険に満ちている.そのなかを妊婦は,車や電車,飛行機などで移動することが日常茶飯事となっている.都会では地下鉄など大量運搬交通網が発達しているが,地方での交通手段の主席は自家用車となっている.当然,妊婦が車に乗る機会も増えるわけである.

 自動車衝突による外傷は,(1)産科的外傷は多発性外傷の一部にすぎない.(2)頭部外傷が最も多く,内部臓器の外傷は大血管の損傷による失血死や肝臓・脾臓・腸・子宮の破裂による腹腔内大量出血で生命を脅かす.(3)妊婦は神経性ショックに陥りやすい.(4)骨盤腔を形成する骨や周辺軟部臓器および羊水により胎児は防御されている.(5)子宮,胎児がほかの骨盤臓器より損傷を受けにくいとしても胎盤の剥離と子宮破裂は起こりうる.(6)子宮破裂の好発部位は子宮底部である.このようなことを念頭に置いて診察したほうがよい1)

 頭部外傷では受傷後かなりの時間を経てから重篤な状態に陥ることがあるが,妊婦でも数日後に胎盤早期剥離徴候をきたした症例も報告されている2).子宮破裂も胎盤早期剥離も受傷直後にドラマチックに明確な症状を呈するものでもないようである.

 産婦人科医は多発性外傷の際には,産婦人科疾患の可能性について意見を求められることはよくあることであり,過去にあった症例に学ぶところは大きいと考える.

早剥管理の新しい視点

最近の原因分析―血液凝固異常

著者: 廣瀬雅哉

ページ範囲:P.167 - P.171

はじめに

 常位胎盤早期剥離は,全分娩のおよそ0.5%という比較的高い頻度で発生し,多くは予測困難で突発的に発症し,母児に重大な事態をもたらすことがある産科疾患であり,古くより,そして今なお妊産婦および産科医に脅威を与え続けている1).妊娠中毒症や切迫早産で入院している妊婦が突然,常位胎盤早期剥離を発症し,重大なトラブルに発展することがいまだにあるし,ましてや定期的な妊婦健診が行われていても次回の健診までに,常位胎盤早期剥離により母体,胎児あるいはその両方に危機的状態が生じることを予測する手段は今なお皆無に等しく,ほとんど予測不能といえる.現時点では,常位胎盤早期剥離の原因と考えられる状態にある妊婦をハイリスクとみなして超音波診断などを駆使して厳重管理するよりほかはない.

 近年,ある種の血液凝固線溶系の異常と常位胎盤早期剥離との関係が注目され,常位胎盤早期剥離の病因の1つとして認識されつつある.しかし,その概念が新しいがゆえに,病因としての位置づけ,重要性,診断法,治療法あるいは予防法など不明の点が非常に多い.本稿では,血液凝固線溶系の異常と常位胎盤早期剥離との関係,および今後の実地臨床における位置づけ,その活用法などについて,われわれのデータと,現時点で知りうる情報を紹介しながら述べることにする.

最近の原因分析―絨毛膜羊膜炎

著者: 塩崎有宏 ,   酒井正利 ,   斎藤滋

ページ範囲:P.172 - P.175

はじめに

 常位胎盤早期剥離(以下,早剥と略す)は全分娩数の約1%を占めており,その60%は37週未満(preterm)で生じる.早剥の原因や誘因として外傷,高血圧,喫煙,前回早剥既往,多産婦,子宮奇形,急激な子宮内圧の低下などが報告されている.従来,妊娠中毒症による血管変化が早剥の主たる原因であるとする説が有力であった.しかしながら,妊娠中毒症を合併していない妊婦での早剥が増加しており,妊娠中毒症は早剥のリスク因子の1つに過ぎないという意見が多くなってきている.さらにpretermの早剥の原因の1つとして,絨毛膜羊膜炎(chorioamnionitis : 以下,CAMと略す)が関与している可能性が報告されてきている.CAMが合併している場合,子宮と胎盤との接着に必要なフィブロネクチンリセプター(FNR)が侵入してきた好中球から放出される蛋白分解酵素(顆粒球エラスターゼ)によって分解され減少し,その結果,脱落膜の接着性が低下することにより早剥が引き起こされるのが1つの要因となるとする説もある.近年,CAMと早剥との類似点を指摘する研究が散見されるようになってきており,本稿では早剥とCAMとの関連性について概説したい.

非定型的症例の診断

著者: 前田光士 ,   平野孝幸 ,   松江陽一

ページ範囲:P.176 - P.183

はじめに

 胎盤早期剥離(早剥)の新しい視点での診断方法である血液凝固異常,絨毛羊膜炎(chorioamnionitis : CAM)や腫瘍マーカーなどを踏まえても,非定型的な早剥の早期確定診断は困難である.なぜならCAMを除いて血液凝固異常や腫瘍マーカーのデータでの単独による確定診断ができないだけでなく,早剥が発生した後になってから初めてこれらの値が上昇するためである.したがって,劇的な急性のいわゆる早剥として一般的に理解しているような症例ではなく,症状が少なくて徐々に慢性的に進行する早剥症例の管理目的に使用するのが現在の状況であろう.

 しかし,CAMが早剥の原因となる症例も報告され,顆粒球エラスターゼがフィブロネクチンレセプターを分解し脱落膜細胞と絨毛膜細胞の接着性を低下させた結果,早剥を引き起こすとの説に基づくのであれば,早期診断や予測に用いられる可能性がある.特に切迫早産徴候がある前期破水は危険度が高いとの報告があり1, 2),早剥の予測になるような診断方法・基準の確立と,短時間で検査結果が判定できるような状態に発展すれば注目に値することになる.さらに,もう1つの検査法として血漿ホモシステイン測定による早剥の予測可能性についての報告3, 4)があるので,両方法とも今後の研究に期待したい.ところが,早剥は一般に知られている,性器出血と下腹部痛が突発性に出現し,急劇に母児の状態を悪化させる症例だけでなく,早剥の診断後に,母・胎児管理をしながら経腟分娩の試行が可能であり,軽症例では十分に安全であったという報告もある5~7)

 そこで,筆者の課題である早剥の非定型的症例の診断方法を見つけるために都立荏原病院における早剥の診断が確定されている13例につき再調査して,急性には進行しなかった早剥症例で経腟分娩し生児を得た3例や,当院での確定診断方法,そのほかにつき検討し,非定型的早剥の診断に供する現在における妥当な方法は何であるのか文献的考察を加味し考えてみた.

超音波診断の再評価

著者: 石原楷輔 ,   菊谷真理子 ,   朝倉啓文 ,   唐沢忠夫

ページ範囲:P.185 - P.189

はじめに

 本症の診断には超音波検査が非常に有用で,その所見は胎盤後血腫像,胎盤肥厚像,胎盤辺縁の膨隆像とされる1).とくに胎盤後血腫像,胎盤肥厚像を認める症例は病態が重症化していて臨床所見も顕著であるため,診断そのものは容易である.一方,発症が初期あるいは胎盤剥離が小範囲にとどまっている場合は,臨床症状や所見に乏しく,むしろ切迫早産のそれに類似するため本症が看過されやすい.もし病態が軽症で,臨床所見も軽い段階で抽出できれば,続発する重症化を未然に防ぐことができ,トラブル防止につながるであろう.

 このような視点を踏まえ,われわれが経験した常位胎盤早期剥離について,臨床経過と超音波所見を後方視的に検討し,どのような症例に注意を払い,どのような超音波所見に注目すべきか,新たな評価を試みた.

妊娠中期早剥の取り扱い

著者: 中井祐一郎 ,   山枡誠一 ,   橘大介 ,   西原里香 ,   本久智賀 ,   石河修 ,   西尾順子

ページ範囲:P.190 - P.193

はじめに

 常位胎盤早期剥離は,経過が速くかつ母児双方の生命を脅かすものとして,産科領域では最も恐れられている疾患の1つである.本症の問題点は,剥離に伴う胎盤機能低下により胎児well beingの障害,ひいては胎児死亡をきたすほか,母体失血や凝固因子の消費性低下,さらには組織トロンボプラスチンの流入による汎発性血管内凝固症候群の発生に至ることであり,一般的には妊娠週数に限らず急速遂娩の適応であると考えられている1, 2).一般に,性器出血や子宮収縮の出現,あるいは胎児仮死によって診断されることが多いが,ときには無症状のまま超音波断層法により発見されることもある.

 前述のごとく,本症診断時の一般的対応が急速遂娩であることについては異論のないところであるが,本症に続発する病態を制御し得るのならば待機的な管理が可能であるとの考え方も成立する.筆者らは,児の予後が急速遂娩による未熟性により著しく損なわれる場合には,急速遂娩の選択には一考を要するかもしれないと考えている.実際,欧米においても常位胎盤早期剥離の待機療法についてはいくつかの報告がある3~7)が,いうまでもなく確立された方法ではなく,欧米の教科書においても肯定的に捉えられているわけではないのも事実である1)

 本稿では,筆者に与えられた課題である妊娠中期の早期剥離の管理について,自験例を報告するとともにその問題点を考察し,読者諸賢のご批判を仰ぎたい.

児死亡例の分娩方針

著者: 野田清史 ,   森巍

ページ範囲:P.194 - P.197

はじめに

 常位胎盤早期剥離(以下,早剥と略す)の分娩方針としては,児が生存しており,かつ胎児ジストレスを伴っている場合には急速遂娩として帝王切開を行うことに対して議論の余地はない.しかし,児がすでに死亡している場合における分娩方針について,すなわち経腟分娩とするか帝王切開とするかに関しては一致した見解がみられない.本邦では,帝王切開を選択している施設が多い.胎児死亡に至るほどの早剥症例は重症であり,DIC(disseminated intravascular coagulation : 播種性血管内凝固症候群)を発症しているか,または時間とともにDICを発症する可能性が高い例がほとんどであることは事実である.

 一般的に早剥の発症から4~6時間以内をgolden timeとし,その時間内に分娩が終了したものはDICの発症がない1)とされることから,母体のDICの原因を早期に除去することを目的に帝王切開が選択されている.しかし,米国においては,以前よりウイリアムズの産科学など2, 3)に,児死亡例の分娩方針は原則経腟分娩が望ましいこと,およびその理論的,臨床的な検証が記載されている.当センター(愛媛県総合周産期母子医療センター)においても,積極的に経腟分娩を取り入れ,過去15年間に扱った34例の早剥,児死亡例のうち27例に経腟分娩を行った.当センターにおける経験と文献的な考察により,児死亡例の分娩方針について検討した.

新生児の管理と予後

著者: 高橋秀弘

ページ範囲:P.198 - P.203

はじめに

 常位胎盤早期剥離(以下,早剥)は,突然起こり,母児ともに危険に陥りやすい状態で,母体死亡率は約1~2%,児死亡率は約20~50%といわれている1).病因は未だ完全には解明されていないが,危険因子として,早剥の既往,妊娠中毒症など高血圧,絨毛羊膜炎,前期破水,外傷,子宮筋腫,子宮内胎児発育遅延,多産,喫煙,アルコールやコカインなどの薬物などがいわれているが2),早剥の合併頻度は高くはないので事前に早剥の発症を予測することは現在のところ困難である.

 われわれ小児科医は,産婦人科医から「早剥かもしれない母体の搬送依頼があったが受け入れてもいいか?」と相談を受けた場合,もし早剥であれば,母体および胎児のために一刻も早く帝王切開をしたほうがいい場合がほとんどなので,病棟の状況にかかわらず緊急搬送の受け入れを原則としている.迅速な母体搬送の受け入れが困難な場合は,依頼のあった施設に小児科医が分娩立ち会いに出かけ,すぐ児を出していただいたほうが母児とも安全な場合もあるかもしれない.

連載 カラーグラフ・知っていると役立つ婦人科病理・67

What is your diagnosis ?

著者: 清水道生 ,   小川史洋 ,   中山真人 ,   清水禎彦

ページ範囲:P.133 - P.135

症例 : 21歳,女性

 腹部膨満感および不正出血にて来院.下腹部に小児頭大の充実性腫瘤が認められ,術中,右卵巣に腫瘤がみられたため,右付属器切除術が行われた.なお,この患者には子宮を含め,ほかの臓器には明らかな病変は認められなかった.Fig 1,2は右卵巣腫瘍の代表的な組織像(HE染色)である.

 1.病理診断は何か.

 2.この腫瘍の肉眼的特徴は何か.

婦人科超音波診断アップグレード・11

卵巣チョコレート嚢胞の超音波所見

著者: 佐藤賢一郎 ,   水内英充

ページ範囲:P.205 - P.216

1 はじめに

 国内外において子宮内膜症の正確な頻度は不明であるが,本邦では生殖年齢婦人の5~10%程度に認められると推測されており,さらに不妊症患者では15~25%,原因不明不妊症患者ではおよそ50%で内膜症を合併するとの報告1)がある.そして本邦では,鶴長ら2)によれば子宮内膜症例中の25.1%(454/1,812例)に卵巣チョコレート嚢胞が認められると報告されている.卵巣腫瘍取扱い規約3)には,卵巣チョコレート嚢胞は類腫瘍病変として分類されている.類腫瘍病変とは,嚢胞形成や間質過形成などいわゆる腫瘍形態を示す疾患のなかから,新生物による疾患を除外した病変の総称である.

 卵巣チョコレート嚢胞は悪性化を起こすことが知られており,その頻度は約1%程度で,組織型としては明細胞腺癌や類内膜腺癌が多く,Heapsら4)は自験例10例と報告例195例を検討し子宮内膜症より発生したと考えられる悪性腫瘍のうち69.1%(143/207例 ; 2例は2種類の組織型が混在)が類内膜腺癌,13.5%(28/207例)が明細胞腺癌,11.6%(24/207例)が肉腫であったと報告している.Brintonら5)のスウェーデンにおけるデータでは,1969~1983年の間に治療を行った子宮内症患者20,686例の平均11.4年にわたる長期フォローアップで,卵巣に病巣が存在する場合には卵巣癌発生の相対危険度は3.08(95%confidence interval 1.8~4.9)と報告されている.最近,本邦で小林ら6)が最長17年間にわたり臨床的卵巣子宮内膜症患者と卵巣子宮内膜症を有しない婦人(コントロール)を前方視的に調査した結果を報告しており,臨床的卵巣子宮内膜症患者6,398例から46例(0.72%)の卵巣癌が発生したのに対し,コントロール57,165例からは7例(0.012%)の卵巣癌が発生し,臨床的卵巣子宮内膜症患者の相対危険率は12.4(95%confidence interval 7.9~17.3)で,臨床的卵巣子宮内膜症患者より発生した卵巣癌46例中の組織型は明細胞腺癌が18例(39%),類内膜癌が16例(35%)であったと述べている.

Dos&Don'ts婦人科当直の救急診療ガイド・9

―[性器出血を伴わないもの]―子宮内膜症

著者: 上田博久 ,   高尾由美 ,   井上卓也

ページ範囲:P.218 - P.221

1 はじめに

 近年の女性のライフスタイルの変化,すなわち晩婚化,少子化,さらには非婚化傾向に伴い子宮内膜症は30歳代を中心に増加傾向にある1).子宮内膜症の明らかな原因は未解明であるが,一説としては子宮内膜の迷入,移植によって卵巣,卵管,ダグラス窩,仙骨子宮靱帯,膀胱,直腸などに小血腫,線維性瘢痕,癒着を発生させるといわれている.その結果,月経痛,下腹部痛,腰痛,性交痛,血便,不妊症などを発症させる.さらに月経周期を重ねるにしたがって症状は悪化する.婦人科診療のなかで子宮内膜症はありふれた疾患であるが,大部分は病理診断のなされていない臨床的子宮内膜症として診断され治療されているのが現状である.

 本稿では,日常診療における臨床的子宮内膜症患者に対する対応のピットフォールについて述べる.

病院めぐり

静岡赤十字病院

著者: 古川雄一

ページ範囲:P.224 - P.224

静岡市は,平成17年度に政令指定都市に指定されることになっている.その新制静岡市の玄関であるJR静岡駅から徒歩10分ほど北に行ったところに静岡赤十字病院がある.病院の表玄関は旧駿府城の外堀に面しており(旧駿府城の跡地は,現在,駿府公園として市民の憩いの場となっている),病院の上の階からは,晴れた日には駿府公園の向こうに南アルプスの山々とその隣に富士山が眺望できる絶景のロケーションである.

 当院は537床のベッド数で,そのうち産婦人科は52床を占めている.病棟は周産期と婦人科が完全に分かれており,患者さんのアメニティーを重視するとともに,院内感染予防にも功を奏していると考えられる.年間分娩数も850件くらいを維持している.しかしながら当院は小児科医師が現在4名と少なく,残念だが現時点ではNICUを標榜する余裕がない.極小未熟児については近隣のNICUのある施設,特に県立こども病院に極小未熟児の入院をお願いしているのが現状であるが,幸いなことに連絡すれば非常に早く対応していただけるので安心して周産期の治療ができる.したがって,市内の各診療所からは合併症のある妊婦さんや早期の前期破水など,切迫早産の患者さんを病院の病診連携室を通じて紹介していただいている.

―新潟県厚生連―佐渡総合病院

著者: 加勢宏明

ページ範囲:P.225 - P.225

佐渡市,すなわち佐渡島の総面積は約855 km2で,周囲約278 kmの海岸線を有し,南北の距離は約60 kmあります.東京23区よりも広いこの島には,現在,約7万人の人々が暮らしています.

 当院は,昭和10年に保証責任利用組合佐渡病院として創設され,翌11年に産婦人科が開設されました.平成13年4月には新潟県厚生連と佐渡厚生連が合併し,現在の体制となっています.離島ではありますが,島内唯一の総合病院として病床数は422床あり,このうち産婦人科は20床を有しています.産婦人科医師は専門医2名と研修医1名の3人体制であり,外来2診制で対応しています.また,週2回午後には市立両津病院の外来診療も行っています.

OBSTETRIC NEWS

妊娠中の外来受診回数

著者: 武久徹

ページ範囲:P.227 - P.229

分娩前外来受診の平均的回数は国によって大きな違いがある(4~16回).米国の1千万人以上の妊婦を対象としたデータでは,最低1回でも分娩前に外来を受診すれば周産期転帰不良を最高56%減少させることができるという(AJOG 184 : S166, 2001).しかし,分娩前外来受診回数を4回未満にすると産科転帰が不良になることが示唆されている(Am J Public Health 86 : 815, 1996).ロウリスク妊婦では,従来からの標準的分娩前外来受診回数より少ない受診回数でかなり好結果が期待できることを示唆する研究が多数ある(JAMA 275 : 1996/J Reprod Med 40 : 507, 1995/BMJ 312 : 546, 1996).

 Alexら(テキサス)は,MEDLINEを使って分娩前管理が妊娠転帰を改善するという従来からの見解を支持する証拠を検討するために,1965年から2002年までの英語の文献を検索した.特にロウリスク妊婦の分娩前外来受診回数を増加させても母子転帰は改善しないという証拠が多数あることが確認された.むしろ,より多数の外来受診回数は好ましくない転帰と関連があることを示唆する研究もある(Paediatr Perinat Epidemiol 11 : 271, 1997).もし分娩前外来受診回数の4回以下と16回の有効性が同じなら,分娩前検査回数が母児を守るうえで最重要なことなのではない可能性があると報告している(Alex C, et al. J Reprod Med 48 : 837, 2003).

もうひとつの国境なき医師団・8

ジャカルタのHIV/AIDSプログラム―性産業従事者におけるHIV/AIDS

著者: 東梅久子

ページ範囲:P.232 - P.233

国境なき医師団のジャカルタにおけるHIV/AIDSプログラムは,市内5か所の性感染症診療所での自発的カウンセリング・検査(voluntary counseling and testing : VCT)とインドネシアのHIV/AIDSワーキング・グループと連携したARV(抗レトロウイルス剤 antiretroviral drug)の無償提供の2つに分けられる.

売春街の性産業従事者とHIV/AIDS

 国境なき医師団は,2002年1月にインドネシア人を主なclientとする貧困層の売春街に,女性の性産業従事者を対象とした性感染症診療所を開設し,翌2003年2月から診療所内でVCTを開始した.VCTとは自発的なHIV検査に事前,事後のカウンセリングを組み合わせたプロセスである.

症例

初経発来4年後に急性腹症をきたした小孔処女膜症の1例

著者: 大野原良昌 ,   佐藤慎也 ,   伊藤雅之 ,   皆川幸久

ページ範囲:P.235 - P.238

はじめに

 処女膜閉鎖症は比較的稀な疾患で,その発生頻度は0.03~0.1%とされている1).本症には完全に処女膜が閉鎖したいわゆる処女膜閉鎖(imperforate hymen)と処女膜に小孔を伴った小孔処女膜(microperforate hymen)2~7)が存在する.今回われわれは,小孔処女膜であったために初経から4年間周期的な月経が発来し,急性腹症発症を契機に診断された処女膜閉鎖症の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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