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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻3号

2005年03月発行

雑誌目次

今月の臨床 安全な腹腔鏡下手術をめざして

内視鏡下手術の将来展望

著者: 星合昊 ,   塩田充

ページ範囲:P.254 - P.257

はじめに


 昨今,一連の医療事故報道のなかで内視鏡下手術に関する事象が目に付くようになってきた.そのなかには,術者の経験不足や機器の使用法が原因と思われるものが含まれている.内視鏡下手術には特有の合併症があり,特に大血管損傷は一瞬にして患者の生命を危険にさらすことになる.


 内視鏡下手術をより安全に普及,発展させるには2つの原則がある.1つは医療者側の技術の問題であり,もう1つはどのような症例に行うか,すなわち適応の問題である.そこで本稿では,それらを踏まえた腹腔鏡下手術の将来展望について述べる.

腹腔鏡下手術の適応と要約

著者: 菊地盤 ,   武内裕之 ,   会田拓也 ,   木下勝之

ページ範囲:P.258 - P.261

はじめに


 腹腔鏡下手術は開腹手術に比し侵襲の小さい治療法である.手術創が小さく,術後の疼痛が軽く,入院期間も短くてすみ,仕事や日常生活への復帰が早いことが特徴である.患者に優しい治療として腹腔鏡下手術のニーズは年々増加していると思われる.当院では婦人科良性疾患の8割以上が腹腔鏡下に行われており,手術件数も増加の一途をたどっている(図1).一方,腹腔鏡下手術は,開腹に比し制限が多い手術であることも事実である.いわば,医師にとっては厳しい手術といえる.そのため,腹腔鏡独特の技術が必要であり,その限界を超えてしまうと,思わぬ事故を招く可能性もある.


 そこで,本稿では産婦人科領域における腹腔鏡下手術の適応と限界について述べる.ただし,各疾患における手術の適応と限界は,術者の技術レベルや,施設によって大きく異なると思われる.以下に呈示したものは,順天堂大学産婦人科学教室におけるものである.

腹腔鏡下手術患者の周術期管理の要点

著者: 久布白兼行 ,   木挽貢慈 ,   鈴木直 ,   福地剛 ,   藤井多久磨 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.263 - P.267

はじめに


 近年,腹腔鏡下手術は広く行われているが,その一方で手術に伴う合併症がトラブルにつながる事例が報告されている.日本内視鏡外科学会の2004年アンケート1)によれば,子宮・付属器疾患に対する腹腔鏡下手術は,全国で1990年には1,482件であったものが2003年には10,374件と顕著に増加しており,一方この間,82,973実施症例中に術中偶発症と術後合併症はそれぞれ657例,(0.8%),755例(0.9%)に認められている.


 腹腔鏡下手術の周術期管理は,術前処置,インフォームド・コンセントに始まり,術中・術後においては合併症に留意することが必要である.そして腹腔鏡下手術に特有な偶発症・合併症の存在を認識しその予防法や対処法に習熟することは,トラブルを予防するためにも重要である.これらの偶発症・合併症は,迅速な状況判断と対応が問われるものがほとんどであり,特に術中に発生する偶発症は,早期予見,早期対処を絶えず心掛けることにより,状態の悪化を最小限にとどめることができるものが多い.そこで本稿では,腹腔鏡下手術の周術期管理について術前の準備,術中・術後の合併症の予防,予見,早期対処法などに留意した管理の要点を中心に述べる.

安全性と予後に配慮した手術手技

卵巣腫瘍の腹腔鏡下手術―体内法による卵巣腫瘍の手術

著者: 奥田喜代司

ページ範囲:P.269 - P.273

はじめに


 腹腔鏡下手術の適応とされるものは卵巣腫瘍のなかでも7割を占める嚢胞性良性卵巣腫瘍(卵巣嚢腫)の症例で,境界群や悪性群が疑われる卵巣腫瘍は除外される.臨床では術前に年齢,症状,診察所見,血中マーカー値(CA 125など),画像所見(経腟超音波断層法,MRIなど)から良性卵巣嚢腫と診断された症例にのみ,腹腔鏡検査に引き続いて腹腔鏡下手術が行われる.しかし,術前に良性の卵巣嚢腫として腹腔鏡下手術された症例の0.4%(53例/13,739例 : AAGL)1)や0.65%(108例/16,601例)2)に卵巣癌が発見されている.また,腹腔内への癌細胞の漏出による予後への影響については未だ議論3~5)の的である.したがって,安全と予後に配慮した腹腔鏡下手術には術前のインフォームド・コンセントおよび腹腔内への癌細胞の散布をできるだけ少なくする手技が必要である.また,良性の嚢胞性疾患のなかでも類皮嚢胞腫は内容の腹腔内漏出により非特異的炎症が起こりやすく6),子宮内膜症性嚢胞(内膜症性嚢胞)は癒着を伴うことが多いために,これらに配慮した手技が必要とされる.

卵巣腫瘍の腹腔鏡下手術―体外法による卵巣腫瘍の手術

著者: 伊熊健一郎 ,   山田幸生 ,   細川真理子 ,   奥久人 ,   上田真太郎 ,   北川まり子 ,   田中雅子 ,   子安保喜

ページ範囲:P.275 - P.281

はじめに


 良性の卵巣腫瘍に対する腹腔鏡下手術には,手術に必要な全工程を鉗子などの器具を介して腹腔内で行う体内法と,腹腔鏡下に腫瘍の縮小をはかり体腔外で摘出・修復を行い腹腔内に還納させる体外法とがある.両方法にはそれぞれに特有な特徴がある.しかし,対象となる卵巣腫瘍の性状,大きさ,癒着の程度,施設としての方針や術者の技量などから判断し,1つの手技・手法だけに固執することなく,最も適した方法を柔軟に選択していただきたい.それには,手術の安全性と確実性,手術時間とその経済性といった点にも目を向ける必要があるからである.本稿では,安全性と予後に配慮した手術手技として良性の卵巣嚢腫に対する体外法のコツなどを中心に紹介する.

子宮外妊娠の腹腔鏡下手術

著者: 藤下晃

ページ範囲:P.283 - P.287

はじめに


 近年の経腟超音波断層法の普及や低単位hCG検出薬の開発により,子宮外妊娠は破裂前の早期に発見される例が増加していることから,子宮外妊娠に対する治療法は大きく変化している.ショック例を除き,腹腔鏡下手術器械を有し,内視鏡を専門とする産婦人科医が常勤している施設では,子宮外妊娠に対する外科的治療法としては,腹腔鏡下手術が標準術式となっていると思われる.


 しかし,安全性を考慮した手術手技に関しては,適応と限界を考慮すべきであり,また,予後に関しては,外妊存続症(persistent ectopic pregnancy),術後の妊娠率および反復外妊が問題となってくることから,本稿では,文献的報告を中心に,われわれの成績を若干加えて概説する.

多嚢胞性卵巣症候群の腹腔鏡下手術

著者: 菅沼信彦 ,   吉田憲生 ,   若原靖典

ページ範囲:P.288 - P.291

多嚢胞性卵巣症候群の定義・病因・診断


 多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome : PCOS)は,「両側卵巣は腫大・肥厚・多嚢胞化し,月経異常や不妊に多毛・男性化・肥満などをともなう症候群」(「産科婦人科用語解説集」日本産科婦人科学会編)と定義され,その病因は視床下部─下垂体─卵巣系の内分泌変化による機能障害と考えられているが,発症の原因は不明である.PCOSの特徴的臨床症状は,月経異常,多毛,肥満であり,これらの症状はアンドロゲン産生過剰ならびに高アンドロゲン血症に起因するものと推測される.


 1935年,SteinとLeventhalにより当疾患が報告1)されて以来,その病態に関して数多くの臨床研究がなされてきている.わが国においても大規模調査が,1985~1991年に日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会によって施行され,本邦婦人におけるPCOSの実態が明らかとなった2).その結果,日本人のPCOSでは欧米人に比べ特に多毛や肥満などの男性化症状の出現頻度が低く,また血中アンドロゲンも低値であることが明らかとなった.そこで,わが国におけるPCOSの診断基準が作成された(表1).

子宮筋腫の腹腔鏡下核出術―オニオンピールステップ法

著者: 浅川恭行 ,   森田峰人 ,   久保春海

ページ範囲:P.293 - P.296

はじめに


 子宮筋腫は婦人科で扱う良性疾患のなかで最も多いものである.そこで,近年minimally invasive surgeryとして腹腔鏡下子宮筋腫核出術が注目されている.手術の適応は通常の開腹手術に準じ,過多月経,月経困難症,不妊,筋腫増大による周囲臓器の圧迫症状を有する患者である.手術の適応症例の選択は,悪性腫瘍,子宮腺筋症の除外から始まり,内診,画像検査(超音波検査,CT,MRI),腫瘍マーカーにより適応を決定する.腹腔鏡下手術の適応決定には筋腫核の大きさと数の診断が重要になる.当院での腹腔鏡下筋腫核出術は基本的には筋腫核が3個以内で,最大径が10 cm内外までがスムーズに手術を遂行できると考えている.また,さまざまな手術手技が要求される手術であり,特に切開,縫合の技術が十分に習熟しているのが前提で,出血量の増加によっては開腹手術への術式変更となる可能性もあり,今までにも出血量減少のためさまざまな工夫がされてきた1~3)


 本術式の腹腔鏡下手術における最も重要な課題は出血のコントロールであり,なかでも特に出血の対応が必要な手術操作は,子宮筋層切開時と筋腫核の剥離摘出時である.われわれは,より効果的に剥離操作を行い,出血量を軽減するための工夫としてオニオンピールステップ法を用いている.オニオンピールステップ法とは,子宮壁の切開後,筋腫核の剥離操作に2本の有鉤鉗子を用い,剥離部分の緊張を十分に保ち,ていねいに玉ねぎの皮を剥ぐように薄い被膜を剥離するオニオンピール法と,剥離が進み剥離面に緊張を保てないときに,剥離部に近い筋腫核に再度切開を入れて把持し直すステップ法で,この一連の操作をオニオンピールステップ法とした.

子宮筋腫の腹腔鏡下核出術―モルセレーターを用いる方法

著者: 矢野樹理

ページ範囲:P.297 - P.301

はじめに


 子宮筋腫は35歳以上の女性の約20%に認められる1)が,近年の女性の晩婚化に伴い筋腫患者の子宮を温存する必要性が増えてきている.また最近,腹腔鏡下手術の技術革新が目覚ましいことから,筋腫の主症状である過多月経,月経痛や不妊などを治療する目的で,従来の開腹手術に代わり,腹腔鏡下筋腫核出術が行われることが多くなってきた.しかし従来の鋏鉗子などを用いた方法では,体内で核出した筋腫を細切して体外に取り出すのに長時間を要することから,せいぜい直径2~3 cm程度の比較的小さな筋腫のみがその対象であった.最近,電動モルセレーターが開発され,比較的大型の筋腫を短時間で,しかも余分な皮膚切開を加えることなしに体外に排出できるようになり,腹腔鏡下子宮筋腫核出術がより容易に行えるようになってきている.


 本稿では,電動モルセレータを用いた腹腔鏡下子宮筋腫核出術について,われわれが行っている方法を中心に解説する.

腹腔鏡下子宮摘出術を安全に行うポイント

著者: 西井修

ページ範囲:P.303 - P.307

はじめに


 腹腔鏡下子宮全摘術は,腹腔鏡下に子宮上部の靱帯(円靱帯,卵巣固有靱帯),卵管と卵巣動静脈の切断,膀胱子宮窩腹膜の切開と剥離に加えて,癒着剥離,子宮内膜症の切除,卵巣(付属器)切除などの操作を行ったのち腟式子宮全摘を行うLAVH(laparoscopic assisted vaginal hysterectomy)と,腹腔鏡下に広間膜,子宮動脈の処理も行うLH(laparoscopic hysterectomy),子宮の回収以外のすべての操作を腹腔鏡下に行うTLH(total laparoscopic hysterectomy)に分類される1).LAVHを安全に行う条件は,いかに安全に腟式操作が行えるところまで腹腔鏡下に処理できるかであり,一方,LHやTLHを安全に行うには,いかに安全に腹腔鏡下操作を行えるかにかかっている.


 腹腔鏡下子宮全摘術に際しての合併症は,腹腔鏡下手術すべてに共通するトロカー挿入時の血管損傷や内臓損傷などと,腹腔鏡下子宮全摘術に多く合併する尿管損傷,膀胱損傷や腸管損傷などがある.American Association of Gynecologic Laparoscopists(AAGL)により行われたLAVHに関する調査2)では,2000年1~12月までに9,754例のLAVHが行われ,合併症の発生率は7%(645/9,574例)であった(表1).トロカー挿入時の合併症は80例(8/1,000)報告され,このうち88%は下腹壁血管の損傷である.また,トロカー挿入部位のヘルニアは22例(2.3/1,000)に報告されている.尿管損傷は20例(2.5/1,000)の報告があり,このうち11例はバイポーラによるものである.また膀胱損傷は105例(10/1,000),腸管損傷は25例(2.6/1,000)あった.


 重篤な他臓器損傷と,出血を回避し安全な腹腔鏡下子宮全摘術を行う際の要点は,手術の適応に関する要点と手技に関する要点に大別される.そこで,適応と手技の観点から安全な腹腔鏡下子宮全摘術を行う際のポイントを解説する.なお,本稿では便宜上,腹腔鏡下子宮全摘術とした場合はLAVH,LH,TLHのすべてを指すものとする.

腹腔鏡下骨盤リンパ節摘出術

著者: 安藤正明 ,   伊熊健一郎 ,   高木偉博 ,   依光正枝 ,   宮部勇樹 ,   金尾祐之 ,   西内敏文 ,   大本裕之

ページ範囲:P.308 - P.313

はじめに


 低侵襲といわれている腹腔鏡下手術であるが,再手術を要する重症合併症は従来の開腹手術に比べむしろ多いといわれている.悪性腫瘍の手術では広い範囲の剥離を必要とし,しかも手術操作も複雑であるため,そのリスクはさらに高くなる可能性がある.また長期予後にも配慮する必要があり,不完全な手術は許されない.したがって安全に手術を進めていくためには正確な鉗子操作,hand eye coordinationの修得が必須であり,また特に局所解剖の理解,把握は最も重要なポイントと考える.


 ところで,後腹膜リンパ節郭清は婦人科悪性腫瘍の治療手技として根幹をなすものの1つである.その役割は,まず診断学的な意味では腫瘍の拡がりを把握し,適切な後治療を決めるためのステージング,そして治療的役割としてmicroemboliの段階での完全切除,また減腫瘍として化学療法や放射線治療の効果増強などが考えられる.


 特に骨盤リンパ節は婦人科癌の転移の頻度が高い部位であるため,郭清の意義は大きい.従来より行われてきた開腹術に対し,近年の内視鏡導入による新たな動きがすでに始まっている.1987年にフランスのDargent1)が胸腔鏡を用い腹膜外アプローチで骨盤リンパ節生検を行ったのが始まりである.その後,Querleuら2)が腹腔鏡下に骨盤リンパ節郭清を始めている.われわれは1989年から開腹による傍大動脈を含む後腹膜リンパ節郭清を行ってきたが,広汎な癒着による腸閉塞特に放射線治療後のきわめて重篤な腸管合併症などの経験から,新たなリンパ節郭清の術式を模索していた.


 そのような折り,1997年にDargentが来日した際の出会いが発端で,1998年から内視鏡下骨盤・傍大動脈リンパ節郭清を開始したのである.しかし,当初いきなりこの手法を踏襲することはできず,徐々にわれわれなりの工夫を行いながら安全性を追求してきた3).また,過去に開腹で行ってきたリンパ節郭清に内視鏡を導入するに当たって危惧されたのは,郭清が不完全となること,合併症の増加,癌の長期予後の悪化であった.それらの点を克服する方法として,完全性を求めて術野の展開法や術野の維持法,摘出リンパ節の回収法などを工夫した4).郭清が傍大動脈リンパ節に及ぶ際は後腹膜鏡,すなわち腹膜外アプローチで行っている5).一方,骨盤リンパ節郭清のみの際は経腹膜アプローチで行っている.本稿では,施行頻度の最も高い経腹膜骨盤リンパ節郭清術について紹介する.

腹腔鏡補助造腟術

著者: 田坂慶一 ,   田原正浩 ,   橋本奈美子 ,   清水彰子

ページ範囲:P.314 - P.317

はじめに


 腟欠損症はさまざまな先天性異常で起こる.Rokitansky─Kuster─Hauser症候群(R─K─H症候群)および精巣性女性化症などが代表的である.これらには,ときとして泌尿器系異常や骨格系異常を伴うこともある.本症の治療は非観血的治療と観血的治療法に分けられる.非観血法としてしては各種圧迫法が試みられている.観血的治療法としては各種治療法が考案されているが,現在わが国で比較的広く行われているのは遊離皮膚弁移植法1),S字状結腸利用法2),骨盤腹膜利用法3, 4)である.


 図1に日本各施設で行われている観血的治療法についての全国調査の結果を示した.各医療機関において症例数は年0~数例であり,治療の方法を変えることが難しく,慣れた方法を踏襲するのが実状である.しかし実態としては遊離皮膚弁利用法,S字状結腸利用法,骨盤腹膜利用法への変遷がわずかながらみられる5).最近ではインターシードを用いる方法6),口腔粘膜を利用する方法7),人工皮膚を用いる方法などが試みられている.腹腔鏡を併用して安全な手術を行う対象としては腹腔内へアプローチがある骨盤腹膜利用法とS字状結腸利用法がある.骨盤腹膜利用法は比較的簡便であるために最近普及しつつある.われわれは本法を初期10例は開腹で直視下で行い,次の7例は腹腔鏡監視下に行い,最近7例は会陰法のみで行っている.ただし癒着などの考えられる例や精巣性女性化症の場合は腹腔鏡補助で行うこともある.S字状結腸利用法においても腹腔鏡で行う報告8)がみられるが,現時点ですべてを産婦人科で行うことは一般的でないので,ここでは主に骨盤腹膜利用法について述べることとする.

腹腔鏡下手術合併症の予防と対策

皮下気腫,皮下出血

著者: 柴田哲生

ページ範囲:P.319 - P.323

はじめに


 低侵襲手術を求める患者の声と医療機器の発達に伴い,腹腔鏡下手術は産婦人科領域においても急速な広がりをみせ,卵巣嚢腫や子宮筋腫をはじめとする大部分の良性婦人科疾患の手術に適応が拡大している.さらに積極的に腹腔鏡下手術に取り組んでいる施設では,悪性腫瘍に対するリンパ節郭清術なども行われるようになってきた.その一方で,手術に伴う合併症により深刻な事態に陥る症例が報告され,新聞やテレビなどマスコミにも大々的に取り上げられたこともあり,腹腔鏡下手術の安全性を求める社会的な要求が高まっている.われわれ医療従事者は,この要求に応えるべく合併症の予防に大いに関心を持ち,積極的に取り組まなければならない.


 合併症予防の第一歩として,起こりうる合併症に対する理解を深めることが大切と考える.


 皮下気腫や皮下出血は腹腔鏡手術の合併症としては比較的頻度が高く,しばしば認められるものの1つである.伊熊らによる94,000例のアンケート調査1)では,全合併症751例中,皮下気腫が最多の59%を占めている.ついで血管損傷が20%,創部出血(皮下出血はここに含まれる)が12%であった.ほとんどの場合はマイナートラブル程度であまり問題とならないことが多いが,ときに広範囲に及び患者のQOLに支障をきたすことがあり注意が必要である.

血管損傷

著者: 杉並洋

ページ範囲:P.325 - P.331

はじめに


 現在わが国においても腹腔鏡下手術は広範囲の婦人科良性疾患に対して行われるようになってきており,また手術件数そのものも年々増加してきている.腹腔鏡下手術のこのような普及には手術を受ける患者側からの要望が大きく関与している.腹腔鏡下手術の低侵襲性はわれわれ手術を行う側はすでに認知している事実なのであるが,これが社会的にも認知され,手術を受ける患者側が低侵襲性治療を望んでいるのである.合併症を起こすことなく腹腔鏡下手術が完遂できればこれは患者にとってメリットの大きな治療となるのであるが,もし合併症が起こってしまえば低侵襲性という長所は無に帰すこととなる.


 一般に合併症の発生は術者の熟練度とともに低下していくと考えられているのであるが,それを完全にゼロにすることは不可能である.手術の難度が上がればそれに伴って合併症発生リスクも上昇する1).図1は“Laparoscopy”および“Laparoscopy/Complication”という項目でPubMed検索をかけた際にヒットした文献数の推移を示している.腹腔鏡下胆嚢摘出術の開発以降,難度の高い手術が広く行われるようになったのは周知の事実であるが,それとともに合併症が増加している.文献的には腹腔鏡下手術時の合併症発生率は1%未満とのことであるが1),われわれの施設における合併症発生率(0.75% : 19/2,522例)もその範囲に入っている.ただ,これらの数値はいずれも数多くの腹腔鏡下手術を実施している先進的医療機関から報告されたものであり,腹腔鏡下手術実施症例数の少ない一般医療施設における合併症発生リスクはこれよりも高いであろうと推察される.


 合併症を予防し,また不幸にして合併症が起こった場合に的確にこれを処理するには,起こりうる合併症およびその対処法を知ることが重要である.本稿では腹腔鏡下手術時の血管損傷に焦点をあてて議論する.

腸管,腸間膜の損傷

著者: 藤井俊策 ,   木村秀崇

ページ範囲:P.332 - P.337

はじめに


 2004年に内視鏡外科学会,産科婦人科内視鏡学会,ならびにEndourology・EDWL学会会員を対象に行われた内視鏡外科手術に関するアンケート調査1)によれば,産婦人科領域の腹腔鏡下手術における他臓器損傷の発生率は0.25%(203/79,330件),400件に1件の頻度である.これには,尿管損傷など腸管以外の損傷も含まれている.海外の文献を集計したレビュー2)では,腸管損傷は産婦人科領域で0.1%(135/132,610件),腸管穿孔は外科領域を含めて0.22%(66/29,532件)の頻度と報告されている.診断的腹腔鏡であっても,0.07%(34/46,890件)の頻度で腸管損傷が発生している.また,腸管損傷例の死亡率は3.6%(16/450例)であり,前述のアンケート調査でも消化管穿孔で死亡した子宮筋腫症例が報告されている.


 このように,腸管損傷は決して稀ではなく,死に至ることもある重篤な合併症であることを認識する必要がある.

尿管,膀胱損傷

著者: 舟本寛

ページ範囲:P.338 - P.342

はじめに


 腹腔鏡下胆嚢摘出術が行われて以来,産婦人科領域においても子宮筋腫,子宮内膜症,卵巣腫瘍,子宮外妊娠などの良性疾患のほとんどが従来の開腹術に替わって腹腔鏡下で行われ,標準術式になっている.また,一部の施設では子宮癌,卵巣癌などの悪性腫瘍に対しても骨盤リンパ節や傍大動脈リンパ節の切除,さらには広汎子宮全摘術までが腹腔鏡下で試みられるようになっており,腹腔鏡下手術の適応は今後ますます拡大すると考えられる.このように腹腔鏡下手術が大きく発達した理由は,種々の周辺機器の発展・改良により術者の手術手技自体の技量が向上したことはもちろんであるが,何より従来法の開腹術に比べ低侵襲であり,患者のQOLの向上という大きな利点があり,患者側からの強い要望が大きく関与していると考えられる.


 一方,腹腔鏡下手術には通常の開腹手術では起こりえないような偶発症や重篤な合併症が発生することも知られている1).合併症の危険性は気腹・トロカールの挿入,術中の鉗子操作,電気機器の使用,トロカールの抜去時などいろいろな場面で発生する可能性がある.そのため術者は豊富な経験を持ち,種々の機器の機能を理解し,どのような状況でどういった合併症が発生する可能性があるか十分に理解し,認識しておく必要がある.


 本稿では当科におけるこれまでの腹腔鏡下手術の合併症について述べ,特に膀胱,尿管損傷について文献的考察を加えて検討する.

連載 カラーグラフ・知っていると役立つ婦人科病理・68

What is your diagnosis ?

著者: 清水道生 ,   小川史洋 ,   伴慎一

ページ範囲:P.251 - P.253

症例 : 23歳,女性


 腹部膨満感にて来院.その際,下腹部に腫瘤を指摘され,右卵巣腫瘍と診断されたため,右卵管卵巣摘出術が施行された.摘出された卵巣腫瘍の割面は充実性で,部分的に嚢胞変性を認めた.Fig 1, 2は,摘出された右卵巣腫瘍の代表的な組織像(HE染色)である.


 1.病理診断は何か.


 2.この腫瘍の臨床的な特徴を述べよ.

婦人科超音波診断アップグレード・12

急性虫垂炎の超音波所見

著者: 佐藤賢一郎 ,   水内英充

ページ範囲:P.343 - P.351

1 はじめに


 急性虫垂炎は生涯を通じて6~20%の人が罹患するといわれ1),急性腹症のなかでも最も頻度の高い疾患である.発生機序は必ずしも明確にされているわけではないが,糞石,ウイルス感染などによる粘膜下リンパ濾胞の過形成などが虫垂内腔の閉塞,狭窄をもたらし,内圧上昇により循環障害が起こり,さらに腸内細菌の増殖などが加わり病変を進行させると考えられている1).通常,外科領域で扱われる疾患であるが,子宮外妊娠や卵巣腫瘍茎捻転,骨盤腹膜炎などとの鑑別や妊娠合併例などでは産婦人科領域でも問題となる.したがって,産婦人科医も習熟すべき重要な疾患であると考えられる.

Dos&Don'ts婦人科当直の救急診療ガイド・10

―性器出血を伴わないもの―卵巣腫瘍の茎捻転

著者: 橘敏之 ,   山村省吾 ,   貴志洋平

ページ範囲:P.352 - P.355

1 はじめに


 卵巣腫瘍の茎捻転は婦人科急性腹症の代表的な疾患であり,その痛みの強さや発症が突発的であるという点で際立つ存在である.


 過去の報告によると,卵巣腫瘍の茎捻転は卵巣腫瘍の10~20%に合併するといわれ,予想外に多い疾患である1, 2).また,茎捻転と診断されていない卵巣腫瘍症例の開腹時に軽度の捻転を認めることも多いことから,症状を伴わない茎捻転は有症状例の数倍存在する可能性がある.


 一方,卵巣腫瘍自体はsilent diseaseであることが多く,産婦人科受診歴のない若年女性に茎捻転が多いことから,茎捻転発症を機に卵巣腫瘍が指摘されることも多い.そのため,卵巣腫瘍自体の精査が十分でない時点での治療開始が不可避となる点も茎捻転の特徴である.


 茎捻転の発症機転については,急激な姿勢変化や外力などが原因となるなどの説や,腫瘍が増大する過程で捻転するという説があるが,確立された説はないようである.


 茎捻転を生じる卵巣腫瘍の種類に関しては,良性腫瘍,特に皮様嚢腫が多い.皮様嚢腫に捻転が多い理由の1つとしては,この腫瘍が膀胱子宮窩に発育することが多いために可動性が上がることが考えられる.一方,チョコレート嚢腫や卵巣癌では茎捻転は稀であるが,これは周囲組織と早期に癒着することにより捻転が抑制されるためと考えられる.


 茎捻転を生じる卵巣腫瘍のサイズは5~15 cmのものが多く3, 4),長径20 cmを超えるようなものは稀である.

OBSTETRIC NEWS

生育限界児の周産期管理

著者: 武久徹

ページ範囲:P.357 - P.359

超早産児(妊娠25週以下)や超低出生体重児(<1,000 g)の周産期管理をどのように行うかの指針が米国産婦人科学会(ACOG)から出版された.特に倫理的な問題がからむために難しい問題であるが,有用な指針と思われる.本稿では,そのなかから母親やその家族に対するカウンセリングに関する「臨床的考慮と推薦」の要約を紹介する.


 1. 生存の可能性


 NICHDは大規模前方視試験を出生時体重400 g~1,500 gの4,633名の新生児を対象として,1995~1996年に全米14か所の第三次医療センターで行った.生産児の全例が対象とされ,生存例は分娩後少なくとも120日まで生存した例,死亡例は退院時までに死亡した例とされた.したがって,分娩中の胎児死亡や分娩後120日以降の死亡は含まれない.この研究では,妊娠21週(生存率0%)から妊娠25週(生存率75%)までは妊娠の各週ごとに有意の生存率の増加がみられる.出生時体重による生存率をみると,400 gでは11%,500~601 gでは26%,701~800 gでは75%に達する.妊娠24週以前(すなわち23週と6日まで)に生まれた児にはまず生存の可能性は少なく,そのようにして生存した場合には神経学的に欠陥のない可能性は僅少である.女児よりも男児で死亡率が高い.例えば,妊娠期間が24週で出生時体重が700 gの場合,男児の予想死亡率は51%であるが,女児の場合には35%である(Pediatrics 107 : E1, 2001).体重500 gの児のほんの一部が分娩室での蘇生術により生存するが,通常それらは女児で,妊娠期間に対して小さいsmall―for―gestational ageの新生児である(Early Hum Dev 53 : 193, 1999).

病院めぐり

古川市立病院

著者: 我妻理重

ページ範囲:P.360 - P.360

古川市立病院は,宮城県北部の古川市にあります.仙台市からは北へ新幹線で15分,東北自動車道で45分のところに位置しており,農業を基幹産業とし,日本一うまい米とされる“ササニシキ”誕生の地であります.古川市の人口は約7.4万人で,県北医療圏の人口は約42万人です.


 古川市立病院は昭和32年に開設し,当時は病床数218床でしたが,現在は455床,標榜診療科目は18科目で,三次救命救急センター,災害拠点病院,脳死臓器提供病院,感染症・結核病院,地域がん診療拠点病院,地域周産期母子医療センターなどに指定され,県北の基幹病院として機能しています.

三菱京都病院

著者: 堀江克行

ページ範囲:P.361 - P.361

三菱京都病院は,1946年に三菱重工業の企業立病院として開設(70年以降は三菱自動車が母体)されたが,開設当初より三菱の社員だけでなく,地域に開かれた病院として機能しており,地区医師会の先生方と緊密な連携をはかりながら診療活動に取り組んでいる.当院は188床(ICU,CCU 8床を含む)と小規模ながら,急性期型の総合病院である.厚生労働省指定臨床研修指定病院,日本医療機能評価機構認定病院,京都大学医学部認定研究機関のほか,各科の研修指定または専門医研修指定施設などに認可されている.産婦人科医師は現在3名で,その全員が専門医である.


 分娩件数は平成16年で602件であり,近年,京都府下基幹病院中トップを維持している.当院未熟児センター(NICU)との密な連携により,ハイリスク妊娠の分娩管理が可能で,地域でのセンター的役割を果たしている(品胎の妊娠分娩管理も9例経験).VBACも積極的に進めており,平成16年の帝王切開率は約15%であるが,これは母体搬送受け入れ症例も多く含まれるためである.また,総合病院の利点としてスムーズな他科受診が可能であり,合併症妊娠に関しても,各科との連携により早期に対応している.分娩室はLDRを3室有しており,ご主人と一緒に分娩に臨むことができる立会い分娩は大変好評をいただいている.

もうひとつの国境なき医師団・9

ジャカルタのHIV/AIDSプログラム―注射薬物使用者(intravenous drug user : IDU)とHIV/AIDS

著者: 東梅久子

ページ範囲:P.362 - P.363

インドネシアにおけるHIV/AIDSの拡大


 アジアにおけるHIV感染拡大の主な要因は,売買春,薬物使用および人口移動である.なかでも,女性の性産業従事者との異性間性交渉によるHIV感染が最初の流行の主な要因になった.薬物使用者においては,アルコールと薬物が判断力を歪め,その結果としてリスクの高い性交渉に結びつくことが多いとされている.


 しかし,タイ,ミャンマー,インド,マレーシアなどのIDUの間では,異性間性交渉と独立したHIVの爆発的な流行が報告されている.

原著

女性の喫煙が生殖補助医療の臨床成績に及ぼす影響について

著者: 河村寿宏 ,   後藤妙恵子 ,   森理子

ページ範囲:P.365 - P.367

はじめに


 喫煙は妊孕性を低下させ,不妊治療においてもその臨床成績が喫煙者では低下することが海外では報告されている.しかしながら,日本人の喫煙と不妊治療におけるデータは乏しく,特に生殖補助医療(ART)に関してはほとんど報告されていない.今回われわれは,女性の喫煙とARTにおける治療成績の関係を検討したので報告する.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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