文献詳細
今月の臨床 安全な腹腔鏡下手術をめざして
文献概要
はじめに
腹腔鏡下手術は開腹手術に比し侵襲の小さい治療法である.手術創が小さく,術後の疼痛が軽く,入院期間も短くてすみ,仕事や日常生活への復帰が早いことが特徴である.患者に優しい治療として腹腔鏡下手術のニーズは年々増加していると思われる.当院では婦人科良性疾患の8割以上が腹腔鏡下に行われており,手術件数も増加の一途をたどっている(図1).一方,腹腔鏡下手術は,開腹に比し制限が多い手術であることも事実である.いわば,医師にとっては厳しい手術といえる.そのため,腹腔鏡独特の技術が必要であり,その限界を超えてしまうと,思わぬ事故を招く可能性もある.
そこで,本稿では産婦人科領域における腹腔鏡下手術の適応と限界について述べる.ただし,各疾患における手術の適応と限界は,術者の技術レベルや,施設によって大きく異なると思われる.以下に呈示したものは,順天堂大学産婦人科学教室におけるものである.
腹腔鏡下手術は開腹手術に比し侵襲の小さい治療法である.手術創が小さく,術後の疼痛が軽く,入院期間も短くてすみ,仕事や日常生活への復帰が早いことが特徴である.患者に優しい治療として腹腔鏡下手術のニーズは年々増加していると思われる.当院では婦人科良性疾患の8割以上が腹腔鏡下に行われており,手術件数も増加の一途をたどっている(図1).一方,腹腔鏡下手術は,開腹に比し制限が多い手術であることも事実である.いわば,医師にとっては厳しい手術といえる.そのため,腹腔鏡独特の技術が必要であり,その限界を超えてしまうと,思わぬ事故を招く可能性もある.
そこで,本稿では産婦人科領域における腹腔鏡下手術の適応と限界について述べる.ただし,各疾患における手術の適応と限界は,術者の技術レベルや,施設によって大きく異なると思われる.以下に呈示したものは,順天堂大学産婦人科学教室におけるものである.
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