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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻4号

2005年04月発行

今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識

Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療 1.日常的な突発疾患の治療と注意点

[耳・鼻疾患] 突発性難聴

著者: 松谷幸子1

所属機関: 1仙台赤十字病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.411 - P.413

文献概要

1 診療の概要

 「突発性難聴」は突然に起きる原因不明の高度な感音難聴である.診断基準を表1に示す.「突発難聴」は症状名で,原因が明らかになった時点で,たとえば外リンパ瘻による突発難聴として「突発性難聴」からは除く.突発性難聴の病因は内耳のウイルス(ヘルペスの再活性,ムンプスなど)や内耳血流の循環不全,内耳の代謝障害などが考えられている.主訴は難聴であるが,耳閉塞感,音が響くなどの訴えもある.通常一側性であるが,約7%が両側性に発症する.約9割が耳鳴りを訴え,約3割でめまいを伴う.

 急性高度感音難聴をきたす疾患としては頭部外傷,音響外傷,脳血管障害,髄膜炎,聴器毒薬剤,白血病などや心因性難聴があるが,妊婦で特に鑑別が必要な疾患を以下に挙げる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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