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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識 Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療 1.日常的な突発疾患の治療と注意点

[消化器系疾患] 妊娠悪阻

著者: 前田岳史1 植田充治1

所属機関: 1聖バルナバ病院産婦人科

ページ範囲:P.427 - P.429

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1 診療の概要

 つわりは,妊娠によって起こる悪心,嘔吐,食欲不振などの軽度の消化器症状であり,症状が重症で全身症状が冒されれば悪阻という.

 本症の原因についてはhCG過剰説,心因説などがあるが,その病因は解明されていない.古くからは精神的要因(心因)が重要と考えられており,(1)一般的に依存的な性格,(2)精神的に未熟な人,(3)妊娠,出産に対する不安が強い場合,(4)夫や家族などの不仲,(5)家庭内の問題などの背景がある場合に発症しやすいといわれている.しかし一方では,修飾因子に過ぎないとの考えもある.

参考文献

1) 五十嵐正雄 : 産婦人科最新診断治療.新訂第5版,pp458─460,永井書店,1996
2) 北川道弘 : 悪心・嘔吐.産婦の実際44 : 1649─1652,1995
3) 真柄正道,荒木 勤 : 最新産婦人科学.文光堂,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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