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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識 Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療 1.日常的な突発疾患の治療と注意点

[皮膚疾患,感染症] 皮膚そう痒症

著者: 加藤さき子1 畑三恵子1

所属機関: 1髙野医科クリニック皮膚科

ページ範囲:P.452 - P.453

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1 診療の概要

 妊娠時の皮膚そう痒症は以下に分けられる.すなわち,(1)妊娠に特異的な妊娠性そう痒症,(2)妊娠に特異的な疾患によるそう痒〔pruritic urticarial papules and plaques (PUPPP),妊娠性痒疹,妊娠性疱疹など〕,(3)合併している皮膚疾患によるそう痒,である.ここでは,(1)と(2)に関して述べる.

 (1)妊娠に特異的な妊娠性そう痒症は,妊娠後期に多く,頻度は0.02~2.4%とされている1).妊娠中の肝内胆汁うっ滞が基礎にあると考えられている.全身性の強い痒みで皮疹はなく,出産により速やかに消失する.肝機能検査異常を認めることも少なくない.そう痒は血中胆汁酸の濃度に比例するとされ,エストロゲンの上昇が関与していると考えられている.次回妊娠に40~50%が再発するといわれる1)

参考文献

1) Lawley TJ, Yancey KB : Skin changes and diseases in pregnancy. Dermatology in General Medicine 6th ed, pp1361─1366, McGraw─Hill, New York, 2003
2) 松田真弓 : 妊娠に特異的な皮膚疾患.最新皮膚科学大系,18巻.pp33─39,中山書店,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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