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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻4号

2005年04月発行

今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識

Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療 1.日常的な突発疾患の治療と注意点

[皮膚疾患,感染症] 水虫(足白癬)

著者: 池田美智子1 南光弘子1

所属機関: 1東京厚生年金病院皮膚科

ページ範囲:P.461 - P.461

文献概要

1 診療の概要

 皮膚糸状菌による感染症を白癬という.病型は罹患部位により頭部,体部,股部,手,足,爪白癬に分類される.最も多い水虫は足白癬の俗称である.起因菌の大部分がTrichophyton rubrumかT. mentagrophytesである.足白癬は,(1)小水疱型,(2)趾間型,(3)角質増殖型の3型に分類され,(1)と(2)が多い.(1)はかゆみが高度,(2)は細菌感染の侵入門戸となりやすく,(3)は地下足袋や長靴を履く職業の男性に好発する.また,水虫は爪水虫(爪白癬)の併発が少なくない.確定診断は鏡検で菌要素を確認することである.

 足白癬(特に趾間型)のコントロールが悪いと,夏季に細菌感染の侵入門戸となり蜂窩織炎を併発しやすい.また市販の水虫薬で接触皮膚炎を起こすこともある.これらのトラブルを避けるために,妊婦は早期診断および治療が望ましい.

参考文献

1) 比留間政太郎 : 白癬.皮膚科診療プラクティス.(皮膚感染症治療戦略).pp84─90,文光堂,東京,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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