icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻4号

2005年04月発行

今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識

Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療 2.妊娠合併症の治療と注意点

[糖尿病] 糖尿病

著者: 杉山隆1

所属機関: 1三重大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.505 - P.507

文献概要

1 診療の概要

 糖尿病の診断がついている女性が妊娠した場合,糖尿病合併妊娠である.これに対し,妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus : GDM)とは妊娠中に発生したか,または初めて認識された耐糖能低下と定義されている.したがって,この定義によると,従来の概念によるGDM,すなわち妊娠時にのみ出現する耐糖能異常のみならず,妊娠前より糖代謝異常があり妊娠時にはじめて発見された糖尿病,妊娠時に発症した糖尿病も含むことになる.

 妊娠糖尿病はその臨床的意義として,周産期合併症の増加と母体の将来の2型糖尿病発症や児の将来の肥満や糖尿病発症の危険性の増加が挙げられる.これら諸合併症の発症を下げる必要条件は母体の厳格な血糖管理である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら