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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識 Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療 3.STDの治療と注意点

性器ヘルペス

著者: 宮内彰人1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター産婦人科

ページ範囲:P.616 - P.617

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1 診療の概要

 単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus : HSV)はヘルペスウイルス科に属する2本鎖DNAウイルスで,1型と2型とがある.両型ともに皮膚や粘膜に感染し,限局性の水疱性病変を形成するが,初感染でも不顕性感染の形をとる場合もある.

 感染局所で増殖したウイルスは末梢神経の軸索を伝わり,神経後根細胞に運ばれて宿主の生涯にわたり潜伏する.紫外線,発熱,外傷,免疫抑制,担癌などでウイルスが再活性化されると,神経の末梢に到達して増殖し神経支配域の皮膚・粘膜に病変を形成する.

参考文献

1) 日本母性保護医協会 : 単純ヘルペスウイルス.研修ノート No.70「妊娠と感染症」.pp62─64,東京,2004
2) Smith JR, Cowan FM, Munday P : The management of herpes simplex virus infection in pregnancy. Br J Obstet Gynaecol 105 : 255─260, 1998
3) Liban MD, Dascal A, Kramer MS, et al : Strategies for the prevention of neonatal infection with herpes simplex virus : A dicision analysis. Rev Inf Dis 13 : 1093─1104, 1991
4) 川名 尚 : 性器ヘルペス.産婦実際50 : 1141─1148,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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