文献詳細
今月の臨床 安全な婦人科手術をめざして
子宮の手術
文献概要
はじめに
子宮奇形に関する手術のほとんどは,妊孕性の改善がその目的である.したがって,術中・術後にいかなる合併症が皆無であっても,最終の目的の妊娠がもたらされなければ子宮形成術の意味はない.世を上げて低侵襲医療の時代であるが,後述する腹式子宮形成術と子宮鏡による子宮中隔切除はその臨床目的と妊娠予後が根本的に異なる.安全な婦人科手術とは,子宮形成術に関しては,低侵襲のみを優先とする手術では決してない.
子宮奇形に関する手術のほとんどは,妊孕性の改善がその目的である.したがって,術中・術後にいかなる合併症が皆無であっても,最終の目的の妊娠がもたらされなければ子宮形成術の意味はない.世を上げて低侵襲医療の時代であるが,後述する腹式子宮形成術と子宮鏡による子宮中隔切除はその臨床目的と妊娠予後が根本的に異なる.安全な婦人科手術とは,子宮形成術に関しては,低侵襲のみを優先とする手術では決してない.
参考文献
1) 牧野恒久 : 生殖医療の総合的な取り組みからみたヒト生殖のロスの研究.日本産科婦人科学会雑誌56 : 1108─1117, 2004
2) 牧野恒久 : 子宮の機能・形態障害.新女性医学大系14,受精と着床.中山書店,東京,pp260─275, 2000
3) 牧野恒久,梅内正勝,他 : 習慣流産と子宮奇形.日本産婦人科手術研究会会誌1 : 99─108, 1990
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