icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻5号

2005年05月発行

文献概要

今月の臨床 安全な婦人科手術をめざして 子宮の手術

頸部円錐切除術―子宮頸部円錐切除術の合併症とその対策

著者: 山口裕之1 植田政嗣1 金村昌徳1 西山浩司1 植木健1 植木實1

所属機関: 1大阪医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.723 - P.727

文献購入ページに移動
はじめに

 近年,集団検診の普及に伴い,子宮頸部上皮内病変(軽度異形成~上皮内癌)や子宮頸部初期浸潤癌の症例が増加しつつある.また,これら異常を伴う婦人の若年化や晩婚化の傾向から,これらに対する治療法の確立が求められている.そこで本稿では,治療を主目的とした円錐切除術の有用性,治療の病変設定についての検討を行い,その合併症としての出血や術後の頸管狭窄に対する対応を中心に述べ,妊娠時の取り扱いについても言及したい.

参考文献

1) 植田政嗣,他 : 子宮頸部異形成の管理に関する研究.日産婦誌44 : 1165, 1992
2) Ueki M, Green GH : Cervical carcinoma in situ after incomplete conization. Asia─Oceania J Obstet Gynecol 14 : 147, 1988
3) 植田政嗣 : CINのレーザー治療はどのように行うか?産婦実際52 : 1655, 2003
4) 植田政嗣,植木 實 : 子宮頸癌─境界病変とその取り扱い.婦人科がん治療学(野澤志郎,大川智彦編).pp86─93,金原出版,東京,1997
5) 脇田邦夫 : 子宮頸部腫瘍に対するYAGレーザー円錐切除術.日産婦誌27 : 876, 1992
6) 松尾憲人,他 : 子宮頸部腫瘍に対する子宮保存療法.産婦実際43 : 647, 1994
7) 植木 健,植木 實 : 子宮頸部初期病変に対する治療─特に妊孕性温存を目的として─レーザー治療などによる方法2.産と婦66 : 1155, 1999
8) Ueki M, et al : Concervative therapy for microinvasive carcinoma of the uterine cervix. Gynecol Oncol 53 : 109, 1994
9) 植木 實,他 : 子宮頸部微小浸潤癌に対する子宮温存療法.産婦治療67 : 473, 1993
10) 岡本吉明,他 : 子宮頸部初期浸潤癌に対する子宮温存療法─病理学的許容条件の考察.産婦進歩48 : 662, 1996
11) 岡本吉明,他 : Nd─YAG laserによる子宮頸部初期浸潤癌に対する子宮温存療法.第17回日本レーザー医学会大会論文集.pp369─372, 1996
12) Ueda M, et al : Concervative excisional laser conization for early invasive cervical cancer Gynecol Oncol 95 : 231, 2004
13) 植木 健 : 子宮頸部初期病変(CIN).臨産婦53 : 1501, 1999
14) Ueki M, et al : Cervical cytology and concervative management of cervical neoplasias during pregnancy. Int J Gynecol Pathology 14 : 63, 1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?