icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻5号

2005年05月発行

今月の臨床 安全な婦人科手術をめざして

リンパ節郭清など

腹腔内播種病巣の摘出―大網切除を含めとくに卵巣癌で要求されるもの

著者: 寺内文敏1 杉山徹2

所属機関: 1東邦大学医学部附属大橋病院産科婦人科学教室第2講座 2岩手医科大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.753 - P.755

文献概要

はじめに

 卵巣癌の臨床的特徴として,腹腔内播種が挙げられる.卵巣癌手術療法には,初回開腹手術にて残存腫瘍径1 cm以下とすることが手術目標であるが(optimal surgery),進行例では腹腔内播種が著明に認められ,surgical stagingを含めた基本術式(子宮全摘術,両側付属器切除術,大網切除術,骨盤・傍大動脈リンパ節郭清術±虫垂切除術)が施行されるが,その達成はしばしば困難である1).そのため,基本術式以外に追加合併切除を要することになる(cytoreductive surgery).本稿では,腹腔内播種病巣摘出に際し,より安全に手術が施行できるための対応と対策を述べる.なお,消化管系(小腸,結腸,脾臓など)および尿路系(膀胱,尿管)の切除・再建は,外科・泌尿器科依頼が現状では一般的であるため割愛させていただくこととした.

参考文献

1) Chi DS, Franklin CC, Levine DA : Improved optimal cytoreduction rates for stages IIIc and IV epithelial ovarian, fallopian tube, and primary peri

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら