文献詳細
今月の臨床 安全な産科手術・処置をめざして
分娩後の手術・処置における安全対策
文献概要
はじめに
子宮破裂は全分娩の1,000~3,000例に1例の頻度で発生する稀な産科救急疾患である1, 2).多くは分娩時に突発的に起こり,急速に出血性ショックに陥り,母児に重大な影響を及ぼす.そのために,迅速な診断と適切な治療が要求される.
近年,帝王切開率の上昇に伴い,帝王切開後の瘢痕子宮の存在は,子宮破裂のリスクを持つ次回の妊娠・分娩管理の大きな問題点となっている.本稿では,分娩後に発生する子宮破裂の処置と対応を中心に,子宮破裂の安全対策について述べる.
子宮破裂は全分娩の1,000~3,000例に1例の頻度で発生する稀な産科救急疾患である1, 2).多くは分娩時に突発的に起こり,急速に出血性ショックに陥り,母児に重大な影響を及ぼす.そのために,迅速な診断と適切な治療が要求される.
近年,帝王切開率の上昇に伴い,帝王切開後の瘢痕子宮の存在は,子宮破裂のリスクを持つ次回の妊娠・分娩管理の大きな問題点となっている.本稿では,分娩後に発生する子宮破裂の処置と対応を中心に,子宮破裂の安全対策について述べる.
参考文献
1) Saglamtas M,et al : Rupture of the uterus. Int J Gynecol Obstet 49 : 9─15, 1005
2) Phelan JP : Uterine rupture. Clin Obstet Gynecol 33 : 432─437, 1990
3) ACOG Committee on Obstetrics : Maternal and fetal medicine : Guidelines for vaginal delivery after cesarean birth. Washington, DC, 1985
4) 杉本充弘 : 子宮破裂の原因と対策.周産期医学29 : 177─180, 1999
掲載誌情報