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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科59巻7号

2005年07月発行

雑誌目次

今月の臨床 月経前症候群と月経痛─どう対応するか

わが国の月経随伴症状の実態と特徴

著者: 玉田太朗

ページ範囲:P.947 - P.955

はじめに

 月経随伴症状には月経前期,月経中およびそれ以外に現れる症状が考えられるが,その実態はなお明らかでない.本稿では,特集の序論として,これまでの前視的記録による症状の頻度と重症度が明らかにされているものをできるだけ忠実にたどり,診断・治療の基礎となるような実態を明らかにすることを目的とした.特に内外の症状の違いを明らかにすることに努めた.併せて,なお論争の的となっている以下の3つの話題についてデータに基づき考察した.すなわち「月経前症候群(PMS)を月経開始と同時に消失する症状群に限定するか,月経中まで残る症状も含めるか」「月経前期および月経中以外の時期に周期的に現れる症状があるか」,「月経前不快気分障害(premenstrual dysphoric disorders : 以下,PMDDと略)とPMSの関係」である.

月経前症候群

月経前症候群の発症機序

著者: 中江光博 ,   堂地勉

ページ範囲:P.957 - P.961

はじめに

 月経前症候群とは毎月月経が開始する3~10日前頃から精神症状や身体症状が現れ,月経前に最高潮に達して月経が開始すると同時に消失するのを特徴とする症候群である.最近,女性の健康問題のなかで月経前症候群が注目されている.月経前症候群の症状には手足のむくみ,乳房の痛み,疲れやすい,眠たい,精神不安(いらいら感,緊張感,憂うつ感)などの多彩な症状が出現して,重症になると子供を虐待したり,万引きしたり,凶暴な犯罪を起こすこともあり得る.月経前症候群では片頭痛,泣き,神経質,活力低下などもしばしば見受けられる.しかし,月経前症候群の病因は必ずしも明確でなく,かつ的確な治療法がないのが現状である.

 本稿では,月経前症候群の発症機序について概説する.

月経前症候群の診断―不定愁訴の捉え方と検査法

著者: 武者稚枝子 ,   太田博明

ページ範囲:P.962 - P.967

はじめに

 女性の一生は,生活環境や社会環境などの外的な変化のみならず,身体の内的な変化がきわめて著しい.思春期,性成熟期,更年期といった大きな節目だけでなく,有経婦人のホルモン環境は月経周期により時々刻々と変わっている.女性には,これら内外の変動に伴うように「不定愁訴」とよばれるいくつかの症候群1)や特有の精神疾患が存在する(表1).うつ病は最近患者数の増加が社会問題となっているが,その2/3は女性であるといわれ,しかも発症のピークは性成熟期の25~44歳と推計されている.女性に特有のうつ病性障害としては,産後うつ病に代表される妊娠関連のうつ病,閉経周辺期や閉経期関連のうつ病,そして月経に関連する月経前不快気分障害(PMDD)などがある2)

 一方,月経前症候群(premenstrual tension syndrome : PMS)は精神症状を主体とし身体症状も含む不定愁訴と考えられている3).PMDDの軽症型ともいわれ,有経婦人の実に50~70%に認められるとされる.しかし,多くの女性が経験することや間欠的な症状であることが,かえって疾患としての認識を低め,受診するまで至らないケースが多いものと想定される.そのため,非常に多い疾患にもかかわらず,病態像は未だ解明されておらず,診断基準や治療法も確立していない.以上のような背景があるが,本稿ではPMSの捉え方および診断と検査について記載してみたい.

臨床心理学の視点からみた月経前症候群

著者: 武井祐子 ,   中村有里

ページ範囲:P.968 - P.971

はじめに

 Frankが女性の性周期に伴うホルモン変化と精神機能の変動を結びつけ,premenstrual tensionと名づけて以来,月経前にさまざまな身体症状および精神症状を示す症状について注目されるようになり,Greeneらが月経前症候群(以下,PMS)という名称を提唱し,その後その名称が使用されるようになった.PMSは,月経開始前に数日続く精神・身体症状を示し,月経開始とともに消失する.精神症状とともに多彩な身体症状を示し,精神症状が重度になるほど身体症状も重度になるなど1),精神症状と身体症状が相互に関係した症候群と考えられる.

 そもそも,月経とは「通常約1か月の間隔で起こり,限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血」と定義される女性にのみ起こる生理的現象である.月経周期の体験は「女性としての自己」を刺激し,女性に自己の身体・精神・社会的な役割を徐々に認識,受け入れさせ,「女性としての自己」を形成させる2).その一方で,月経困難症を持つ女性は月経時に痛みで苦しまない女性より,より高い不安を抱くことが指摘されており3),女性の5人に1人は月経によってさまざまな身体的・精神的苦痛を経験し,社会生活上,特別な対処を要求され,不利益を被っている.月経によって生じる現象のなかでもPMSの症状やPMSが引き金となって生じる女性の行動は,社会全般に認知されているとはいい難い.しかし,PMS症状の強い女性は月経前によりネガティブな心理状態になっており,実際の生活場面においても心理的なストレス状態に置かれていること4),月経前の女性は,学校の成績や知能検査の結果が低下すること,仕事上のミスや事故が増加すること,犯罪行為や事故が増加することなどが指摘されており5),女性が社会で快適に生活していくためには,PMSの問題を社会全体が理解,対応していく必要があると考えられる.

 PMS症状の軽減をはかるためにはさまざまな試みがなされている.心理療法的なアプローチでは,痛みに対して有効性が確認されている6)認知行動療法が注目されている.また,PMS症状を悪化させる要因としてストレスに注目し,ストレスマネージメントの方法として,睡眠の取り方の工夫,規則的な運動,ヨガや瞑想,リラクゼーションの活用,入浴法や趣味に時間をとること,マッサージなどが提案されている7).また川瀬ら8)は,prospectiveな方法で記録することがPMS症状の自覚に有意義であるとともに,セルフケアの促進をはかることができると考え,PMSメモリーを開発し,有用性を確認している.これらのアプローチは,PMS症状そのものを取り除くのでなく,PMS症状に影響を与える要因に対応したり,月経周期を意識することで自分の症状へのマネジメント能力を高めていくなど,自身がPMS症状に適切な対応をするために必要なサポートは何かを明確にしている点が共通していると考えられる.

月経前不快気分障害と月経精神病の鑑別

著者: 中山和彦 ,   中條龍太郎

ページ範囲:P.972 - P.975

はじめに

 月経周期が少なくとも発症の誘因,症状の形成,予後に関連していると考えられる疾患や症候群があるが,これを筆者らは月経関連症候群(menstruation related syndrome : 以下MRSと略す)1)と定義した.MRSに属すると考えられる主な疾患を表1に列挙した.月経前不快気分障害(premenstrual dysphoric disorder : PMDD)と月経周期に一致した精神病(月経精神病)はMRSに属する代表的な疾患である.

月経前症候群への対応―薬物療法と生活指導

著者: 山田清彦

ページ範囲:P.976 - P.979

はじめに

 現代女性には,性成熟期に月経周期が存在する.これに伴って,1人の女性が生涯に経験する排卵性月経はおよそ300~400回である.大多数の人が,これが普通のことであると信じている.しかし,これはほんの200年前ごろから始まっている1)という事実を知る人は少ない.これは,およそ500万年といわれる人類の歴史のなかでは,きわめて最近の短い期間の出来事であり,現代女性は人類史において,未曾有の事態をほんの最近になって経験しはじめたということである.

 通常の月経周期は排卵に伴う変化である.排卵は子孫を残すという生命の根源的な欲求に基づいて生じる現象であり,それに伴って子宮内膜が,その後の妊娠成立と維持を見越して増殖する.しかし通常は妊娠が成立しないので,1つの黄体の寿命とともに子宮内膜は廃棄される.すなわち月経という事態に終息する.1つの周期の終息とともに切れ目なく次の卵胞発育が開始する.この結果として,規則的な月経周期が生じる.

 月経は一般的には生理と称される.現代人は,学校教育において,また社会生活や医療現場において,これを正常の,ごくあたりまえの現象と考えるように,繰り返し認識を新たにしている.

月経前症候群への対応―月経前症候群の漢方療法

著者: 田中哲二

ページ範囲:P.980 - P.985

はじめに

 月経前緊張症ないし月経前症候群(以後,本論文では月経前症候群と総称する)とは,月経前に数日間持続する精神的身体的症状で,月経発来とともに軽減するあるいは消失するものである.月経周期に連動して周期的に月経前の一時期のみ不定愁訴が出現することから,診断は比較的容易である.時に月経困難症を伴っていると,詳細な問診をとらないとその周期的な症状出現が不明瞭なこともある.症状はきわめて多様であり,原因は不明であり,病態生理も解明されていないことから,西洋医学的には対症療法が中心的治療法となる.重症症例は精神障害患者が急性発症しているかのごとく,興奮や不安が自制困難な状態を呈することもあり1),不定愁訴症候群の診療経験の少ない産婦人科医師の場合は患者の問診を十分にとらずに精神疾患と即断して,安易に精神科に紹介して向精神薬療法漬けにしてしまうこともありうる.これは更年期障害の急性発作にも類似しており,漢方薬や内分泌療法で完治できる可能性を産婦人科医師自身が患者から奪うことになる.ただし,重症精神症状を訴える患者の場合は向精神薬の使用はやむをえないことも現実である.

 漢方医学に習熟した臨床家は,すでに各医師が独自のスタイルで漢方療法を行っており,月経前症候群に対しても随証療法に基づくテーラーメイド療法を行っていると推察される.本論文では,このような熟練の漢方医家を対象とした総説ではなく,月経前症候群に対する漢方薬の使用経験の少ない医師や,「証」や漢方薬についてほとんど知識のない産婦人科医師を対象に,すぐにも臨床応用できる漢方療法として,筆者が簡便化した治療法選択例を紹介したいと考えている.100%ということはあり得ないが,有効率の高い無難な治療法と理解していただきたい.本論文で紹介する治療法選択例を最初として,漢方に興味を持ったならば,一見難しそうに思わせている随証療法というものも自然に理解できるようになり,いわゆる熟練の漢方医家の一員に加わることは容易であろう.

月経前症候群への対応―心療内科における対応

著者: 山本玉雄 ,   中井吉英

ページ範囲:P.986 - P.989

はじめに

 月経前症候群については,すでに多くの研究者が優れた論文を発表している1~5).与えられたテーマについて,心療内科の観点から本症に対する心身医学的アプローチを述べ,経験した症例を通して考察を加えてみたい.

月経痛

月経痛の鑑別診断

著者: 岩佐弘一 ,   本庄英雄

ページ範囲:P.990 - P.993

はじめに

 月経痛は,婦人科領域において最も多い訴えの1つである.子宮内膜症の増加や,本邦においては特に若年女性の性行為感染症の増加が問題視されており,月経痛にマスクされた器質的疾患の発見が重要である.Dysmenorrhea(月経困難症)は「苦痛の強い月経」を意味するギリシャ語である.月経の直前から月経期間中に生じ,多くの患者は「締めつけられるような下腹の痛み」と表現し,腰痛,頭痛,悪心,嘔吐などの随伴症状を同時に訴えることがある.月経困難症は,原発性月経困難症と続発性月経困難症に大別することができる.

 原発性月経困難症とは,排卵性月経周期を有し,骨盤内病変を認めない機能性の月経痛である.米国の調査では,月経を有する女性の50%は月経困難症を経験しており,月経を有する女性の10%は耐え難い痛みのために,月のうち1~3日は学校や仕事を休まざるを得ないことがあると報告されている1).肥満女性,喫煙女性,出産経験のない女性で頻度が高く,また苦痛が激しいことが示されている2).原発性月経困難症は通常,初経後6~12か月ごろから認められ,10代後半から20代前半に頻度,症状のピークを迎え,以降,年とともに頻度も低く,症状も弱くなっていく.

 続発性月経困難症は,骨盤内病変に起因する器質性の月経痛である.さまざまな原因が考えられ,その頻度が把握されていないのが現状である.原発性月経困難症とは逆に,年とともに増加し,通常20代後半から発症すると考えられる.続発性月経困難症の原因として最も多いと思われるのが,子宮内膜症であろう.子宮内膜症の人の9割は強い月経痛を訴え,月経時以外でも7割の人が痛みを感じている3).20代後半から発症頻度が急速に増え,40代前半ぐらいまで徐々に増える.また,マスメディアにも報道されたが,旭川医科大学が実施した大規模調査によれば,クラミジアの感染率は年齢別では16歳女子で最も高く23.5%にも達する.これは無症状のクラミジア感染率の調査の結果であるが,クラミジア感染が付属器炎から骨盤腹膜炎に進展し下腹痛を起こすことを考慮すれば,原発性月経困難症と鑑別すべき重要な疾患である4)

 本稿では,原発性月経困難症と続発性月経困難症の鑑別を中心に,器質的な異常を見逃さないためのポイントを考察する.

機能性月経痛への対処法―生活指導と対処療法

著者: 南佐和子

ページ範囲:P.994 - P.997

はじめに

 月経困難症は「月経期間中に月経に随伴して起きる病的症状」と定義されており,下腹部痛,腰痛がその中心をなすが,嘔気,嘔吐,頭痛,下痢,疲労感,脱力感などとして現れる場合もある.機能性月経困難症は,子宮に器質的な異常が認められないにもかかわらず痛みが出現するもので,若年女性の約50%にみられる1)

機能性月経痛への対処法―ホルモン療法

著者: 福原理恵 ,   藤井俊策 ,   水沼英樹

ページ範囲:P.999 - P.1003

はじめに

 月経困難症は「月経に随伴して起こる病的症状」と定義され,月経開始あるいは開始2日前頃から始まる下腹部痛,腰痛を主とした症候群である.下腹痛はしばしば腰背部,下腿前面に放散し,頭痛,嘔気,嘔吐,脱力感,下痢などの随伴症状を呈することもある.

 月経困難症は生殖年齢女性の25~90%1~3)にみられ,日常診療においてよく遭遇する疾患の1つである.現在では月経困難症の病態生理についてかなり解明が進んでおり,有効な薬物治療などもある程度確立されているが,婦人科受診への抵抗感や,一般に月経痛は生理的状態と周囲から認識されることも多いことなどから適切な治療がなされず,QOL(quality of life)の低下をきたしている女性が少なくない(厚生労働省の研究班調査によると,6%もの女性が鎮痛剤を飲んでも寝込むなどの生活に大きな支障をきたしていることがわかっている).

 月経困難症は,器質的異常がない機能性(原発性)月経困難症と器質的疾患による器質性(続発性)月経困難症とに大別され,その90%以上が機能性である.機能性月経困難症は初経後,または排卵周期確立後に出現し,次第に改善していくものが多い.

機能性月経痛への対処法―漢方療法

著者: 後山尚久

ページ範囲:P.1005 - P.1008

はじめに

 漢方医学の症候論において,「月経痛」や「月経困難症」は一般的には独立した症状としては扱われない.通常,疼痛性症状として漢方治療の対象となるのは,「頭痛,肩の痛み,腹痛,腰痛,神経痛」などである.これらの治療薬としての漢方方剤の選択は,もちろん随証によるが,乱暴な見方をすると「駆お血生薬」を含む方剤がそれぞれの痛みの除去に用いられている.また,「利水生薬」も高い頻度で用いられている.ほかには「芍薬」,「桂枝」などが含まれることが多い.痛みの基本病態には,おおまかにいえば「お血」と「水毒」が関与しているといえるが,もちろん個々の症例によってさまざまであり,漢方医療の基盤としての個別的な対応が必要である.

 月経痛は,漢方医学の理論からみれば月経困難症の1つの症状であり,基本的には,月経困難症を治療するなかで月経痛も解消させるという方向性としての漢方療法となる.

 本稿では,月経痛に対して,漢方治療がどこまで有効なのか,その臨床応用は実際的なのか,ほかの治療法に比べてpriorityは高いのか,あるいは実際のレジメにはどのようなものがあるのかについて触れてみたい.

機能性月経痛への対処法―外科的治療

著者: 寒河江悟 ,   藤井美穂

ページ範囲:P.1009 - P.1015

はじめに

 機能性月経困難症とは骨盤内に器質的な原因がなくて月経困難症を伴うものをいい,思春期女性に多くみられる.原因としては,子宮発育不全に基づく子宮筋の収縮調節障害や黄体期のプロゲステロン作用の不均衡による月経時の子宮筋の過収縮が起こり,その結果,子宮筋への血流の減少,虚血を引き起こし,疼痛を生じると考えられている.そのほかにもホルモン分泌障害,自律神経失調などによると考えられている.

 機能性月経困難症に対する対処としては,種々の試みがなされている.カウンセリングもその原因に種々の心理的因子が関与している場合には効果的である.治療法としては保存的治療として薬物療法が挙げられる.第一選択としては非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)であり,子宮収縮抑制剤,精神安定剤,漢方薬,経口避妊薬などもその症状や原因に応じて使用される.本稿では,薬物療法ではなく手術療法について最近の流れを含めて述べることとする.

器質的原因による月経痛の保存療法

著者: 岩部富夫 ,   原田省 ,   寺川直樹

ページ範囲:P.1016 - P.1019

はじめに

 月経困難症は月経に随伴して起こる病的症状をいい,痙攣様の激しい下腹痛と腰痛を主とした症候群である.月経痛は,本来,月経困難症のなかの疼痛症状だけを指すが,両者は同義に用いられることも多い.月経痛は,子宮内膜症,粘膜下子宮筋腫あるいはミューラー管異常による月経流出路の閉鎖(腟閉鎖など)に起因する器質性月経痛と,骨盤内に疼痛の原因となる器質的病変のない機能性月経痛に分けられる.本稿では,わが国における月経痛の実態と器質性月経痛に対する診断の要点とその保存治療について解説する.

連載 カラーグラフ・知っていると役立つ婦人科病理・71

What is your diagnosis ?

著者: 清水道生 ,   小川史洋 ,   伴慎一

ページ範囲:P.943 - P.945

症例 : 32歳,女性

 外陰部左側に違和感を認めたため来院.同部に境界明瞭な,直径2 cm大の腫瘤を触知したため,切除術が施行された.摘出された腫瘤は,単房性の嚢胞性病変で,嚢胞内には粘液状の透明な内容物を認めた.Fig1, 2, 3はこの病変の代表的な組織像(HE染色)である.Fig 2, 3はFig1の強拡大像である.病理診断は何か.


症例 : Cyst of Bartholin's gland(バルトリン腺嚢胞)

 病理診断 : Cyst of Bartholin's gland(=Bartholin duct cyst)

婦人科超音波診断アップグレード・15

超音波による子宮体癌の進行度の評価について

著者: 佐藤賢一郎 ,   水内英充

ページ範囲:P.1021 - P.1032

1 はじめに

 本邦においては,1995年より子宮体癌に術後進行期分類が用いられているが,何らかの理由で手術を施行していない例では臨床進行期分類(FIGO1982分類,日産婦1983分類)を適用することになっている.また,高齢で合併症がありリンパ節郭清がためらわれる例や,単純子宮全摘術か準広汎および広汎子宮全摘術かの術式決定の際に,術前に進行期を予測する必要に迫られるケースがあり得る.このような場合に筋層浸潤,頸管浸潤の術前評価が役立つ.通常,子宮体癌の筋層浸潤,頸管浸潤の術前評価は超音波,MRI,CTなどの画像診断によってなされ,なかでもMRIについての有用性を示唆する報告が多いように思われる.頸管浸潤については,さらに分別掻爬,子宮鏡が評価に役立つ可能性がある.

 超音波は,低侵襲でコスト面や簡便性でもMRI,CT,分別掻爬,子宮鏡に比較し優位性があり,普及率も高い.したがって,超音波により筋層浸潤,頸管浸潤の評価が行われれば症例によっては臨床的に有意義と考え,今回は,超音波による筋層浸潤,頸管浸潤を中心とした子宮体癌の進行度の評価について取り上げた.

教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・2

子宮内感染を伴った子宮内腫瘤の1例

著者: 高橋晃 ,   高田治奈

ページ範囲:P.1033 - P.1035

症 例

 患 者 : 40歳代前半

 主 訴 : 多量の性器出血および38℃の発熱

 既往歴 : 変形性股関節症

 家族歴 : 特記すべきことなし.

 月経歴 : 最終月経様出血 ; 5月上旬(約1か月前)から,周期 ; 不整

 妊娠歴 : 4回経妊・3回正常経腟分娩(明らかな前回妊娠は6年前の流産)

 現病歴 : 6月上旬より月経様の出血を認めいったん減少後,出血が増加し多量となったため救急外来を受診した.また前日より38℃の発熱がある.

 初診時所見 : 意識は清明であるが顔面は蒼白,体温は38.5℃であった.子宮腔より中等量から多量の暗赤色の出血が持続していた.内診所見では,子宮は鷲卵大で両側付属器は触知せず,腹部に圧痛は認めなかった.超音波検査で子宮内腔に24 mm大のiso echoic lesionを認めた(図1).

 検査所見 : Hb 4.7 g/dl,Hct 12.5%と著明な貧血を認めた.また,WBC 14,000/ml,CRP 3.9 mg/dlと炎症の存在を示唆していた.内膜細胞診はclass Ⅱであった.腟分泌からは黄色ブドウ球菌が検出され,血液培養検査でも同じ菌が同定され敗血症の状態となっていた.腫瘍マーカーはCA125 26 U/ml(<35),CEA 0.9 ng/ml(<3.5),CA19─9 5.1 U/ml(<30)で正常範囲内であった.

イラストレイテッド産婦人科小手術・1

―【麻酔と切開】―小手術時の麻酔法

著者: 大島正行

ページ範囲:P.1036 - P.1039

1 はじめに

 産婦人科の小手術の対象となる患者は,一般的に年齢が若く,麻酔管理上問題となる合併症を有していることが比較的少ない.しかしながら,たとえ小手術であっても麻酔に関連する重篤な合併症の発生頻度は低くない.本稿では,産婦人科小手術の麻酔法の実際を述べる.

 1. 術前評価

 1) 問 診

 手術が決定したら十分な問診が必要であり,その際に薬物アレルギーや出血凝固異常の有無を確認する.さらに喘息,高血圧などの内科的既往歴,現在の常用薬,過去の麻酔歴について詳しく聴取する.

OBSTETRIC NEWS

胎便による羊水汚染 : 喉頭展開および気管内吸引は必ず必要か?

著者: 武久徹

ページ範囲:P.1041 - P.1043

胎便吸引症候群(MAS)は,分娩前,分娩中および分娩直後に発生し得る.胎便による羊水汚染(MSAF)発生頻度の中央値は分娩の14%(6~25%)で,MASはMSAFのある分娩では11%(2~36%)(Pediatr Clin North Am 45 : 511, 1998)で,特に過期妊娠と子宮内胎児発育制限(IUGR)児での発生頻度がより高い(Obstet Gynecol 94 : 758, 1999).

 MAS発生頻度が産科医療の変化で減少するという報告がある.ウィルフォードホール医学センターでは5.8%(1990~1992年)から1.5%(1997~1998年)に減少した.減少は妊娠41週以降の分娩の著しい減少,人工羊水注入法,nonreassuringな胎児心拍数パターンの診断,帝王切開と関連があった(Obstet Gynecol 99 : 731, 2002).MSAFがある場合の出産児の4~9%にみられる呼吸障害のそのほかの理由は,一時的多呼吸(60%),胎児循環遺残(18%),敗血症または肺炎,一時的肺高血圧(3%),そのほか(肺浮腫,気胸,循環血液量減少,血液吸引)(8%)である(Pediatr 105 : 1, 2000).

病院めぐり

―日本赤十字社―和歌山医療センター

著者: 池内正憲

ページ範囲:P.1044 - P.1044

日本赤十字社和歌山医療センターは,今年(2005年),設立100周年を迎えました.総ベッド数865床中,産婦人科は85床(婦人科64床,産科21床)を有しています.現在,常勤医7名と嘱託医1名が勤務し,関連病院として京都大学から支援をいただいています.今年から外来,病棟とも電子カルテを採用しました.

 昨年(2004年)の実績は,延べ外来患者数23,486人,1日平均外来患者数96.3人,年間入院患者数24,137人,1日平均入院患者数65.9人,救急患者受け入れ数28,847人,年間総分娩447件でした.年間手術件数は963件で,広汎性子宮全摘術11件,準広汎性子宮全摘術16件,腹式単純子宮全摘術154件,腟式単純子宮全摘術102件,子宮脱根治術79件,帝王切開術95件,腹腔鏡下手術244件,TCR25件,そのほかの手術301件でした.悪性腫瘍に対する化学療法は60件に延べ300コースを実施しました.不妊治療としての体外受精の実績は延べ58回の採卵回数で妊娠率36%,生産率26%でした.初回放射線療法施行例は子宮頸癌9件,腟癌1件でした.

加古川市民病院

著者: 房正規

ページ範囲:P.1045 - P.1045

加古川市は,兵庫県を縦断して瀬戸内海へ流れる加古川の河口近く,神戸と姫路の間に位置しています.当院は昭和25年に診療科2科,病床数23床の国民健康保険直営宝殿病院として誕生,昭和35年に加古川市民病院と改称し,今年で開設55年になります.現在は病床数357床,診療科16科,医師数71名(うちスーパーローテート8名)の総合病院で,日本医療機能評価機構の認定を受けており,東播磨地区7市10町の地域周産母子センターの役割を担っています.

 産婦人科スタッフは認定医3名,医員2名です.産科は,年間分娩数は約600件(うち帝王切開約200件,多胎約40件,早産約150件,重複あり)で,年々増加しています.緊急母体搬送は年間100件を超えますが,地域の先生方のご理解でMD双胎,品胎などは早期に外来に紹介していただいています.また,当院の小児科はスタッフが12名,NICU15床と充実しており,NICUが満床との理由で母体搬送をお断りしたことはほとんどありません.いささか離れた他県からpreterm─PROMの品胎を受け入れたこともあります.ハイリスクで紹介,搬送される方々だけではなく,直接初診される方も多く,10年前より行っている母児同室と母乳哺育が評価されてきたためと考えています.看護スタッフの努力により母乳率が向上してきましたので,ユニセフの「赤ちゃんにやさしい病院」の認定を目指しています.

もうひとつの国境なき医師団・12

医療から覗いたインドネシア

著者: 東梅久子

ページ範囲:P.1046 - P.1047

性感染症診療所の困難性

 貧困層の女性の性産業従事者を主な対象とした性感染症診療所は,さまざまな問題を抱えていた.なかでも問題になったのは,少ない患者数である.対象とした売春地域で働く女性の性産業従事者は,地域差があるものの一地域の平均は数百人,これに対してジャカルタ市内5か所の診療所の受診者数は,1日平均数人から十数人であった.

 診療所開設から2年,診療所の認知度は口コミの情報網が発達している性産業従事者のなかにあって決して低くない.定期的に売春地域を巡回して,性感染症および診療所の情報提供,コンドームの無料配布などを行っている.対策として家庭訪問の実施,診療所および路上でゲーム形式の教材を用いた性感染症の情報提供などを試みたものの,なかなか効果は現れない.概して性産業従事者の健康に対する意識は高いとはいえない.タバコを買うお金はあっても,それより少ない無料診療所を受診するバス代はなかったりする.現地スタッフの間には,性産業従事者の怠慢を理由にした諦めが漂っていた.そのなかで,予想外の効果を上げたのがpeer educatorである.理解力のない患者を教育してどうするのかという高学歴の現地スタッフの考えは,小学校卒の髪を金色に染めた中年の性産業従事者によって覆された.バルトリン膿瘍で手術を受けた彼女は,自分と同じ思いを他の人たちに味あわせたくないと,同じ地域で働く性産業従事者を啓蒙し,診療所に連れてくるようになった.それを機に,受診者数は徐々に増加し始めた.

原著

55歳以上の子宮筋腫症例の臨床的検討

著者: 朝野晃 ,   高橋尚美 ,   早坂篤 ,   明城光三 ,   和田裕一

ページ範囲:P.1050 - P.1053

はじめに

婦人科良性腫瘍のなかで,子宮筋腫は最も頻度の高い疾患である.閉経後は発育が停止,または縮小するといわれているが,ときに増大1~4)・変性2, 5~8)などのために症状が出現し治療を要することがある.閉経年齢のピークは49~50歳にあり,55歳までにはほとんどが閉経する9)が,近年,高齢化のため閉経後の子宮筋腫に遭遇する機会が増えてきている.しかし,閉経期前後の子宮筋腫例に関する報告は少ない10).今回,55歳以上で手術を要した子宮筋腫症例について臨床的に検討したので報告する.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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