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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科6巻10号

1952年10月発行

診療室

交換輸血法術式の検討

著者: 河合信秀1

所属機関: 1東京大學醫學部産科婦人科學教室

ページ範囲:P.481 - P.482

文献概要

 交換輸血法は現在の所,新産兒赤芽細胞症の唯一,最善の治療法であるので,一度本症の發現が不可避の場合には必ず採用せらるべき方法である事は論をまたない。アメリカでは本法による治癒率は80%の高率であるという。最近當教室でも,一例施行せられ,兒は順調に發育している。今後各方面で本法の施行が益々増加する事は明らかである。
 交換輸血法としては,普通次の三つの方法が行われている樣である。即ち(1)臍帶靜脈より先づ20−25ccの血液を吸引,瀉血し,次に10ccの血液を除々に注入,次に10cc血液を吸引次に10ccの血液を注入,これを交互に繰返し,約500ccに至らしめる方法。②,臍帶靜脈より血液の注入を極めて徐々に行い,瀉血は股,或は肘靜脈を切開して同量行う方法。③股靜脈より血液を徐々に注入し,同時に股動脈より同量の血液を吸引,瀉血する方法である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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