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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科6巻10号

1952年10月発行

速報

Farris-Pregnancy-Testについて(sturgis變法の檢討)

著者: 唐澤陽介1

所属機関: 1東京大學醫學部産科婦人科學教室

ページ範囲:P.483 - P.485

文献概要

1.緒言
 Zondek, Aschheimによつて信頼さるべき方法が確立されて以來,妊娠の早期診斷法としての絨毛性々腺刺戟ホルモンの生物學的定量法が産科臨床に占める位置は大きい。のみならず該ホルモンの化學的定量が事實上不可能視される今日,吾々はより正確なる結果をより速かに與えるより簡單なる生物學的検査法を求めてやまぬものである。其の目的にそうべく,Friedmanにより始められた家兎排卵試驗はその正確度に於いて,所謂「Mainini反應」は其の迅速性に於いて,吾々の日常をまかなつて餘りあるものと云つて過言ではなかろう。しかるに1944年,E.J.Farris1)により考案された幼若雌性白鼠を用いる検査法はStur—gisの變法を得て妊娠早期診斷法に一歩前進の可能性を懐かせるに到つた。
 即ち,U.J.Salmon2)I.L.Frank3)等は幼若白鼠を用い,その卵巣充血を對象として6時間で結果判定の出來る方法を發表したが,Farrisはその時間を2時間としSturgis4)7)の變法は更に1時間にまでその時間を短縮した。そして彼が經驗した300餘例の検査に於ける適中率は98%を越えるものであつたと報告して居る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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