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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科6巻12号

1952年12月発行

特集 避妊と不妊

不妊症の原因,診斷及び治療

基礎體温と受胎性

著者: 山口哲1

所属機関: 1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室

ページ範囲:P.561 - P.564

文献概要

1.はしがき
 基礎體温(Basal body temperature略してBBT)に於ける基礎というのは基礎代謝に於ける基礎と同様な意味であつて,體温上昇の重要な因子である筋肉運動,食物攝取及び精神活動の三者を缺如するときの體温であつて,人間體温の基準となるものである。
 この條件を滿足させるのは正常の熟睡をした後の朝の覺醒直後(午前6〜7時牛)の體温であるので覺醒時體温(Waking body temperature)とも云われている。BBTを毎日適宜の體温記入用箋に記入してゆくと基礎體温曲線(BBT curve)が出來る。これにより排卵日を知り得ることを發表したのはRubenstein (1937年)であるが,その後Palmer and Devillers, Tompkins, Kleitm—an, Davis等の研究によりBBT曲線で卵巣機能と排卵期及び大凡の排卵日までも判定出來ることが確認されるに及び,BBTは婦人生理の研究上必要缺くべからざるものとなつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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