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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科6巻12号

1952年12月発行

特集 避妊と不妊

不妊症の原因,診斷及び治療

頸管粘液と受胎性

著者: 原田輝武1

所属機関: 1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室

ページ範囲:P.565 - P.569

文献概要

1.緒言
 妊娠が成立するためには,先づ受精が完成されなければならない,そのためには腟内に射出された精子が,頸管より入り,子宮腔内を經,卵管に達し,普通その膨大部に於て卵子と遭遇することが必須要件となる。しかるに頸管は常にその内膜より分泌された粘液を以つて充たされているので,この粘液内を精子が通過し得るか,否か,ということは重大な意義を有する。初めてこの問題を取り上げたのはMiller and Kurzrok (1932)で,彼等は彼等の考案した方法により頸管粘液の性状の如何によつては精子は屡々粘液内貫通不能となる場合のあることを發表し注目を引いた。次いでSeguy and Vimeux (1933)は排卵期頃の一定時期に於てのみ精子の粘液内貫通が容易になることを證明した。それ以來,頸管粘液が一躍注目を浴び,その性状が種々觀察,研究せられ,不妊との關係が追求されるに至つた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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