臨床婦人科産科6巻3号

1952年03月発行

原著

新生兜哺乳量増加曲線について—附胎兒體重及び身長の増加曲線

著者： 佐藤彰一¹ 齋藤祐吉¹ 石嶋千城¹

所属機関： ¹慶應義塾大學醫學部産婦人科教室

ページ範囲：P.111 - P.114

　新生兒の生後における哺乳量については幾多の業績があり，新生兒哺育に對し基準を與え大きな貢献をなしつつあるのである。またReuss, Bessau，尾嶋，Finkelstein等の哺乳量と出生日との簡便式があり，概ね一致する成績を得ているのである。著者は教室における衞藤並びに小澤の詳細なる統計的研究に關與することが出來，その哺乳量曲線につき考案を重ねる機會を與えられ，その美事な曲線に何等かの法則支配が存在することを考え，新たなる生物學的法則を提稱し得るやの感を得たるにより以下においてこれらにつき述べ，更にこの同じ法則が胎兒の胎内成長につきても成立することをみたるにより併せ報告し諸家の批判を乞う次第である。