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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科6巻7号

1952年07月発行

文献概要

診療室

Estradiol-benzoate結晶浮游注射液の臨牀的應用價値

著者: 藤井吉助1 相原康之助1

所属機関: 1昭和醫科大學

ページ範囲:P.312 - P.317

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 現在我々が使用する女性發情物質の種類は多い。これを大別すると,天然型と合成型と分けることが出來る。天然型には,卵巣で實際に分泌される分泌型(Secreted Form)とも稱すべきEs—tradiol或はDi-hydroxy estrinがある。又天然型には尿中に排泄される排泄型(Excreted Form)ともいうべき(1) Estriol或はTrihydroxy estrinと(2) Estrone或はKeto-hydroxy estrinがある。
 從來日本で一般に臨床的に使用されていた天然型の女性發情物質は,排泄型のEstroneであつた。然し成るべく生理的に,効果的に,女性發情物質を臨床上に使用しようとするには,自然的な分泌型のFstradiolを使用した方が良いことは當然であろう。Estroneを人體に使用しても,臓器に作用する時は,Estradiolに變つているのではないかとも考えられるのである。事實EstradiolはEstroneに比して,その有效最少量は,より少量である。そういうことからだんだん女性發情物質の臨床的應用としては,Estroneの型よりはEstradiolの型の方がより多く用いられるであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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