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速報
Progesteroneの微量測定
著者: 藤井久四郞1 星野一正1
所属機関: 1東京醫科齒科大學産婦人科教室
ページ範囲:P.374 - P.376
文献購入ページに移動 黄體ホルモンの定量はCorver-Allen (1929)及びClauberg (1930)のウナギ子宮粘膜テストによつて可能であるが,これによつて捕えられる最少量0.5〜1.25mg程度のものであるから,體液や組織中の微量を測ることは不可能である。このために黄體ホルモンに關する臨床的の研究は歩をすゝめることが困難であつた。他方Proges—teroneの主要代謝産物Pregnanediolの尿中排泄量を定量する方法がvenning-Browne (1937)以來相次いで發表され,これによつて體内のprog—esteronの動きを大體に於て推定することが出來るが,あまり敏感でないこと,嚴密にはproges—terone以外のSteroidからもpregnanediolが生ずること,尿をあつめることがかなり臨床的にはわずらわしいことなどの缺點がある。したがつて臨床應用には實際に困難な回路が伴つて來る。この意味で,直接にprogesteroneそのものを血中から定量しうる敏感な方法ががのぞましい。
一般にホルモンをその作用部位に直接作用させると全身血行を介して作用させる場合に比して局所の濃度が大きいために効果が強くあらわれることは通則である。黄體ホルモンの場合もウサギ子宮腔内に注入して直接に子宮粘膜へ作用させるときはCorver-AllenやClouberg原法よりも敏感ではないかと容易に考えられる。
一般にホルモンをその作用部位に直接作用させると全身血行を介して作用させる場合に比して局所の濃度が大きいために効果が強くあらわれることは通則である。黄體ホルモンの場合もウサギ子宮腔内に注入して直接に子宮粘膜へ作用させるときはCorver-AllenやClouberg原法よりも敏感ではないかと容易に考えられる。
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