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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科60巻12号

2006年12月発行

連載 産婦人科エコー 何を考えるか?・11

無脳症児の頭部像

著者: 竹内久彌1

所属機関: 1愛和病院画像診断部

ページ範囲:P.1433 - P.1435

文献概要

 妊娠14週4日の妊婦健診で施行された超音波検査で胎児頭部の形態に異常が疑われるとして精検を依頼された症例である.健診では経腹超音波が使われていたが,ここには精検時の経腟超音波の画像を示した.胎児の頭部と体幹部が冠状断像で示されている.

 頭頂部に明らかな異常嚢胞構造(矢印)がみられたため,健診担当医は水頭症の存在を考えたという.しかし,この胎児が妊娠第1三半期にあることを前提に考えれば,この時期における水頭症の発症は知られていないので,むしろ頭部の発生異常を考慮すべきである.いたずらに形態異常にだけ目をうばわれるのでなく,発生学的・解剖学的な構造の基本を読み取ることが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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