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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科60巻12号

2006年12月発行

文献概要

今月の臨床 ピル─エビデンスに基づいて新ガイドラインを読み解く ピルの副効用(利点)と新ガイドライン─エビデンスに基づく解説

1.現代女性のライフスタイルとピルの効用

著者: 対馬ルリ子1

所属機関: 1ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック

ページ範囲:P.1467 - P.1473

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はじめに

 ピルは,「女性が自分で簡単に使える確実な避妊法」を求め続けたマーガレット・サンガーの情熱と,キャサリン・マコーミックの資金と,研究者と,臨床試験に協力した大勢の女性たちの共同作業によって1960年に誕生した,世界では,膨大な研究によって低用量化される一方,教育やカウンセリングによって,正しい情報に基づいて女性が自分で選択するための医療体制が整備されてきた.

 わが国でも,1999年の認可・発売以降,これまで誤解や偏見が多かったピルについて,利点を積極的に情報提供し,より使用しやすい環境を提供しようとする努力が始まっている.その一端がガイドラインの改訂であろう.

 20世紀最大の科学的発明とも,世界を変えたとすらいわれる経口避妊薬(ピル=OC)が,ようやくわが国の女性のQOL(生活の質)向上にも役立てられる時代がそこまできている.

参考文献

1)厚生労働省:平成16年度人口動態統計
2)厚生労働省:日本人の平均余命.平成16年度簡易生命表
3)総務省:労働力調査特別調査
4)厚生労働省:就業形態の多様化に関する総合実態調査
5)診断と治療:低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン,1999
6)World Health Oraganization:Improving Access to Quality Care in Family Planning. Medical Eligibility Criteria for Initiation and Continuing Use of Contraceptive Methods. Low-dose combined oral contraceptives. World Health Oraganization, 1996
7)日本産婦人科学会(編):低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版),2005
8)Trussel J, Kowal D:The Essentials of Contraception. In:Contraceptive Technology. 17th ed (Hatcher RA, et al, eds).Ardent Media, New York, 1998
9)Goldman L, Ausiello D:Cecil's Textbook of Medicine:ine via Webstart 22nd ed, Saunders, 2004
10)子宮内膜症取扱い規約.第2部 治療編・診療編.日本産婦人科学会(編),金原出版,2004
11)Modugno F, Ness RB, et al:Oral Contraceptive use, reproductive history, and risk of epithelial ovarian cancer in women with and without endometriosis, AJOG 191:733-740,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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