icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科60巻2号

2006年02月発行

文献概要

症例

尿閉をきたした子宮筋腫の2症例

著者: 朝野晃1 早坂篤1 明城光三1 和田裕一1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構仙台医療センター産婦人科

ページ範囲:P.216 - P.219

文献購入ページに移動
はじめに

 尿閉を訴える婦人科疾患は稀であり,子宮筋腫,子宮後屈嵌頓,卵巣腫瘍,処女膜閉鎖症による腟留血腫,腟閉鎖,子宮脱などに合併した例が報告されている1).女性の急性尿閉の多くは子宮筋腫が原因であり1, 2),本邦では1999年までに24例が報告されており3),その後も少数例の報告がある.今回,子宮筋腫が原因であった尿閉の2症例を経験したので文献的考察を加え報告する.

参考文献

1)柳沢良三,井上慈彦,板倉宏尚,他 : 結核性子宮留膿腫による尿閉の1例.日泌尿会誌83 : 690─693, 1992
2)絵鳩哲哉,上村博司,公平昭男 : 急性尿閉症例110例の検討.泌尿器外科4 : 1131─1133, 1991
3)黒田和男,後藤百万,岡村菊夫,他 : 子宮筋腫による尿閉の3例.泌尿器科紀要45 : 115─117, 1999
4)Ward JN, Lavengood RW, Draper JW : Pseudo bladder neck syndrome in women. J Urol 99 : 65─68, 1968
5)桧垣康二,望月 博,高野 昇 : 尿閉を合併した子宮筋腫2例.産婦の実際30 : 739─742, 1981
6)坂本 忍,川崎 徹,芳野春生,他 : 子宮筋腫小骨盤腔嵌頓により急性完全尿閉を来した1例.日本産科婦人科学会東京地方部会会誌33 : 254─256, 1984
7)小塙 清,松本和美,小塙 寛,他 : 子宮筋腫に巨大膀胱を合併し尿閉をきたした1症例についての検討.日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報53 : 106─107, 1991
8)浜野 敦,野村 栄,松山玲子,他 : 尿閉をきたした子宮筋腫.臨床泌尿器科59 : 153─155, 2005
9)Grossman TG, Compton AA : Recurrent premenstrual acute urinary retention due to uterine myomas. J Reprod Med 20 : 340, 1978
10)笹尾拓己,久末伸一,太田雄子,他 : 尿閉及び左水腎症をきたした子宮頸部筋腫.臨床泌尿器科54 : 165─167, 2000
11)小澤雅史,増田 広 : 子宮筋腫による尿閉の臨床的検討.日本泌尿器科学会雑誌91 : 363, 2000
12)吉本泰弘,松本敬子,西野照代 : 尿閉を主訴に発見された子宮筋腫の3例.共済医報50(Suppl): 114, 2001
13)山口裕之,荘園ヘキ子,折野一郎,他 : 子宮腫瘍により尿閉をきたした3例.産婦人科の進歩53 : 279, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?