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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科60巻3号

2006年03月発行

文献概要

連載 イラストレイテッド産婦人科小手術・7

―【婦人科小手術】―バルトリン腺の手術

著者: 山本紳一1 森美幸1 杉並洋1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構京都医療センター婦人科・産科

ページ範囲:P.322 - P.325

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1はじめに

 バルトリン腺(Bartholin's gland)を最初に記述したのはデンマークの解剖学者のCaspar Bartholin(1655~1738)で1677年のことである.

 Two bean─sized tubuloalveolar glands situated one in each lateral wall of the vastibulum vaginae, in the lower third of the large labias, near the vaginal opening at the base of the labia majora. They secrete a mucous lubricating substance during sexual stimulation in females. They are oval in shape, and each is about 1.5─2.0 cm in length.

 バルトリン腺は大前庭腺とも呼ばれ,通常は触れることはできないが,腟の入口の左右両側の小陰唇の下端の皮下にある腺で,透明の粘液を分泌して,外陰部を潤沢にする機能を担っている.バルトリン腺からの分泌が少ない場合,性交痛などの不快な症状が生じるといわれている.

 バルトリン腺の疾患には,バルトリン腺炎,バルトリン腺嚢胞,バルトリン腺膿瘍,バルトリン腺腫瘍などがあるが,腫瘍は稀である.炎症などで腺の入口が閉鎖すると,腺からの分泌液が溜まり嚢胞を形成し,バルトリン腺嚢胞を形成する.嚢胞に感染を併発すると膿瘍を形成し,激しい疼痛をきたす.

参考文献

1)Bartholin C : De ovariis mulierum et generationis historia. Epistola anatomica. Paolo Moneta, Rome, p21, 1677
2)Mattingly RF : Te Linde's Operative Gynecology. 6th ed. Lippincott, pp694─697, 1985
3)Kurman RJ : Blaustein's Pathology of the Female Genital Tract. 3rd ed. Springer, pp57─58, 1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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