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今月の臨床 女性診療科外来プラクティス II 腫瘍外来 1. 腫瘍外来の検査
3) 超音波検査
著者: 那波明宏1 吉川史隆1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学研究科発育・加齢医学講座産婦人科学
ページ範囲:P.376 - P.381
文献購入ページに移動日常の婦人科腫瘍外来において,その簡便性,患者に対しての非侵襲性,そして何よりも内診と同時に施行できるために,特に経腟超音波検査は日常臨床の場において各種婦人科腫瘍の診断精度向上に大きく貢献しており,われわれ婦人科腫瘍医にとって必要不可欠の検査手段となっている.しかし,超音波検査が有用であっても,疾患診断の補助とすべきであって,まず内診において不正性器出血の有無,仮に出血があればどこからの出血が考え得るのか,骨盤腔内臓器の可動性に異常はないのか,さらに骨盤内腫瘍の形態,触診感や可動性などを把握したのちに,疾患のイメージを描くことが重要である.超音波検査はそのイメージを確認するスクリーニング検査であることを認識して,さらに病理学的検査,CT,MRIなどの追加検査を進めていくことが肝要であろう.
検査対象としては,子宮筋腫,子宮腺筋症,子宮体癌,子宮内膜ポリープ,各種卵巣,卵管腫瘍,絨毛性疾患,骨盤内再発腫瘍などの症例が挙げられる.
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