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今月の臨床 女性診療科外来プラクティス VII 乳腺外来
1. 乳がん検診の進め方
著者: 永井宏1 永井堅1
所属機関: 1向仁会永井病院
ページ範囲:P.604 - P.609
文献購入ページに移動1 はじめに
2003年8月24日の乳がん見落としの記事に端を発した朝日新聞キャンペーン効果は,乳がん検診のあり方に論を賑わし大きな波紋を及ぼした.それを受けて検診の体制の見直しが急務となり,対がん戦略の基本となる「がん」検診について,厚生労働省では2003年12月に「がん検診に関する検討会」を老人保健局に設け,「がん」の分野での予防と医療の専門家を11名委員に任命し,2004年の3月までに6回にわたって検討会を開催した.そして,これまでに市町村で行われてきたがん検診のあり方を巡って,さまざまな問題点の指摘を行い,その結果,「乳がん」と「子宮がん」における検診のあり方を見直す目的で,中間報告という形で報告書を厚生労働省に提出した.
本稿においては,現在までの産婦人科医の取り組みと,今後の乳がん検診参加への対応について述べる.
2003年8月24日の乳がん見落としの記事に端を発した朝日新聞キャンペーン効果は,乳がん検診のあり方に論を賑わし大きな波紋を及ぼした.それを受けて検診の体制の見直しが急務となり,対がん戦略の基本となる「がん」検診について,厚生労働省では2003年12月に「がん検診に関する検討会」を老人保健局に設け,「がん」の分野での予防と医療の専門家を11名委員に任命し,2004年の3月までに6回にわたって検討会を開催した.そして,これまでに市町村で行われてきたがん検診のあり方を巡って,さまざまな問題点の指摘を行い,その結果,「乳がん」と「子宮がん」における検診のあり方を見直す目的で,中間報告という形で報告書を厚生労働省に提出した.
本稿においては,現在までの産婦人科医の取り組みと,今後の乳がん検診参加への対応について述べる.
参考文献
1)「マンモグラフィ検診の実施と精度向上に関する調査研究」報告書.宮城県保健福祉部健康対策課平成11年8月(平成10年度老人保健強化推進特別事業)
2)則安俊昭 : 「保健事業第4次計画とがん検診」.厚生省老人保健福祉局老人保健課(平成12年度第19回日母全国大会支部がん対策担当者連絡会資料)
3)大内憲明(編),精度管理マニュアル作成に関する委員会(監):マンモグラフィによる乳がん検診の手引き─精度管理マニュアル.日本医事新報社,2000
4)鬼怒川博久,大貫幸二,渋谷一誠,他 : 医師会型マンモグラフィ併用乳癌検診における精度管理.日本乳がん検診学会誌14 : 142─147, 2005
5)永井 宏 : マンモグラフィを導入した乳がん検診システム.ガイドライン.臨床婦人科産科55 : 502─507, 2001
6)永井 宏 : プライマリケアにおける乳がんの診かた.治療82 : 73─82, 2000
7)久道 茂(主任研究者): 新たながん検診手法の有効性の評価報告書.平成12年度厚生労働省老人保健事業推進日等補助金.2001年3月発行
8)老人保健事業に基づく乳がん検診および子宮がん検診の見直しについて.がん検診に関する検討会中間報告,2004年3月
9)永井 宏 : 産婦人科医と乳癌検診.臨床婦人科産科58 : 868─873, 2004
10)永井 宏 : 産婦人科医による乳がん検診の歩みと今後の方向性.産婦人科の実際53 : 1121─1126, 2004
11)永井 宏 : 乳癌の集団検診の意義および問題点.産科と婦人科72 : 7─14, 2000
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