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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科60巻4号

2006年04月発行

今月の臨床 女性診療科外来プラクティス

VIII 感染症外来

6. 性感染症

著者: 野口昌良1

所属機関: 1名古屋公衆医学研究所

ページ範囲:P.654 - P.657

文献概要

1 クラミジア・トラコマティス感染症

1. 病因・病態

 クラミジア・トラコマティスの感染によって発症する.感染は性行為により成立する.性器のみならず,性交渉の状況により肛門内,咽頭にも感染が起きる.とりわけ女性の場合は,尿道炎を主体とする男性と異なり,子宮頸管に初感染したものが上行性に子宮から卵管を経由して容易に腹腔内に侵入し,子宮付属器炎や骨盤腹膜炎を発症し,さらに上腹部に及べば劇症の肝臓周囲炎を発症する.

 妊婦に感染すると流早産を誘発するだけではなく,分娩時に産道感染が成立しやすく,新生児結膜炎や新生児肺炎発症の原因となる(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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