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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

今月の臨床 女性診療科外来プラクティス IX 付録

1. インフォームド・コンセント

著者: 野末悦子1

所属機関: 1コスモス女性クリニック

ページ範囲:P.658 - P.663

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1 はじめに

 今ではインフォームド・コンセントという言葉は医療関係者だけでなく,外来を受診するほとんどすべての人が知っているが,はじめてこの言葉が用いられたのは,アメリカの医療事故の裁判のときで,1950年代のことだといわれている1).その後,患者の知る権利や,治療の自己決定権が常識的なこととして捉えられるようになり,この問題はさらに一般的になってきている2).スタートが裁判事件だっただけに,医師が身を護るために必要であると捉えられている部分もなきにしもあらずであるが,一番大切なことは,治療法を選ぼうとしたときに,患者の立場に立ち,それぞれの患者の理解度に応じて十分な説明を行い,医師と患者の双方が納得したうえで治療を開始することができるように努めることであり,インフォームド・コンセントの本来のあるべき姿であろう.

 本稿では,具体的に,それぞれの訴えで来院した場合のインフォームド・コンセントについて考えてみたい(表1).

参考文献

1)野口昌邦,谷屋隆雄,南 昌秀 : 乳癌の告知と治療法の選択について.乳癌の臨床10 : 245─250,1995
2)ジェネル・スバックシャープ,野末悦子,藤原理恵(訳): 女性と乳がん.pp127─130,メディカ出版,1990
3)国立がんセンター病院,がん告知マニュアル,http://www.ncc.go.jp/jp/ncc─cis/pro/ic/020201.html,1996
4)野末悦子 : 産婦人科診療とインフォームド・コンセント.産婦人科治療80 : 8─12, 2000
5)熊本悦明 : 若い人々にひろがる性感染症の現状.pp1─26,性の健康医学財団,2005
6)曽我千春 : 患者が今日輝けるよう生活に必要なサービスを形に.最新医学経営254 : 126─127, 2005
7)四本泰代 : 更年期からはじまるほんとうの人生.pp71─77.文芸社,2005
8)青野敏博 : 臨床医のための女性ホルモン補充療法マニュアル.pp133─136,医学書院,1994
9)野末悦子 : すべての女性に「ブレストケア」.pp170─184,日本医療企画,2004
10)野末悦子 :「乳がん検診は今」調査報告書.pp7─73,NPO法人乳房健康研究会,2005
11)Green WM : Manual of Outpatient Gynecology.pp302─307,Lippincott Williams&Wilkins, 2002
12)Salber PR : Manual of OutptientGynecology.pp283─288, Lippincott Williams&Wilkins, 2002
13)野末源一,吉田タカコ : セックス・カウンセリング[入門].pp257─264,金原出版,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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