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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科60巻6号

2006年06月発行

雑誌目次

今月の臨床 性差医療

「性差医療」: 現況と展望

著者: 天野恵子

ページ範囲:P.830 - P.835

性差医療とは

 性差医療(gender─specific medicine)とは,男女比が圧倒的にどちらかに傾いている病態,発症率はほぼ同じでも男女間で臨床的に差をみるもの,いまだに生理的,生物学的解明が男性または女性で遅れている病態,社会的な男女の地位と健康の関連などに関する研究を進め,その結果を疾病の診断,治療法,予防措置へ反映することを目的とした医療改革である.臨床の現場で,痛風が圧倒的に男性に多く,膠原病が女性に多いことは誰もが認識している.また循環器では,男性が若いころから心筋梗塞で命を落とすのに対し,女性が閉経前に心筋梗塞にかかることは非常に稀である.女性の虚血性心疾患は,閉経後10年以上経ってから増え始め,75歳を超えてから急速に増加する.最終的には心筋梗塞での死亡数は男女で差がほとんどないが,経過がまったく異なる.

 現在,人の遺伝子の解読がなされ,癌から生活習慣病に至るまで,病気の発生に関与する遺伝子の検索が世界中で行われている.しかし病気の発生は遺伝子だけで決まるものではない.環境の因子を大きく受けて発症することはよく知られている.遺伝子と環境,性差も含め生理的,生物学的要因が織り成す病気の発症過程への影響を解明するのはこれからの科学である.ジェンダーと病気の関連も,時代とともに変化する.女性の社会参加が増えるにつれ,病気の形態も経過も変容する.すでに産婦人科分野では,結婚年齢の上昇に伴い子宮内膜症の増加,高齢者の妊娠に伴う種々の問題が台頭している.

中枢性疾患と性差

1. うつ病と身体症状の性差

著者: 久保千春

ページ範囲:P.836 - P.839

はじめに

 うつ病については,精神疾患の分類と診断の手引(DSM─IV)で示されている大うつ病のような典型的なうつ病のほかに,主に身体症状を呈していたり,あるいはほかの身体疾患に潜在しているうつ病が少なからずある.したがって,うつ病を広く認識するためには,典型的な診断基準を当てはめるだけでなく,うつ病に特徴的な身体症状を目安にする必要性がある.プライマリ・ケア施設におけるうつ病の罹患率は4.2~6.9%1,2)と高く,そのうちの30~50%もの割合で見逃されている3)という.また,近年専門分化が進んだ生物的医学のため,患者自身が受診科に特有な身体症状しか訴えないことや,うつ病の軽症化,身体化が進み,精神科医や心療内科医でも診断困難なうつ病が増えていることが挙げられる.実際,14か国のうつ病患者を対象とした大規模調査4)で,身体症状しか訴えないうつ病患者の割合が69%にも達していたことが報告されている.

 ところで,うつ病における身体症状は,うつ病で生じる自律神経の機能障害とうつ病にもとづく心理的な苦悩を表現する身体言語としての症状が主な構成因子と考えられる.さらに,うつ病患者は,自分がうつ病であることのスティグマのために精神症状を表現できず,身体症状でその苦悩を医療機関に訴えて助けを求めるという側面もある.病識がないうつ病患者の場合には,本当に「身体疾患」であると考えて身体症状のみを執拗に訴え続ける場合もある.以上のような理由から,うつ病に特徴的な身体症状を知ることは,実際の診療におけるうつ病の認識の可能性を広げ,治療の機会を増やすことになると考えられる.

2. 認知症と性差

著者: 大藏健義

ページ範囲:P.840 - P.843

はじめに

 アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病 : AD)は女性に多く,その発症率は男性の1.7~3倍高いと報告されている.一方,ホルモン補充療法(HRT)を閉経後早期に行った女性では,ADの発症が約半分程度に低下するという疫学調査結果が数多く報告されている.ここでは性差医学的観点から,ADの発症と予防に関するエストロゲンの役割について述べる.

3. 頭痛と性差

著者: 小川果林 ,   五十嵐久佳

ページ範囲:P.844 - P.847

はじめに

 頭痛はどの診療科においても遭遇する機会の多い訴えである.2004年の国際頭痛分類第2版(ICHD─・)1)において,頭痛は「一次性頭痛」,「二次性頭痛」,「頭部神経痛,中枢性・一次性顔面痛およびそのほかの頭痛」の3部に分類されたが,一般的にいう「頭痛持ち」の「頭痛」とは主に一次性頭痛のことを指す.一次性頭痛には片頭痛,緊張型頭痛,群発頭痛などがある.本稿では一次性頭痛の性差と,片頭痛における月経,妊娠との関連を含めて概説する.

循環器疾患と性差

1. 高血圧と性差

著者: 浅香真知子 ,   野出孝一

ページ範囲:P.848 - P.851

はじめに

 日本における高血圧有病者は3,500万人といわれ,平成14年の医療機関受診者を疾患別にみると,男女ともに高血圧は第一位となっている.メタボリックシンドローム患者においても,高血圧をリスクとして含む集団の心血管病の発症リスクは有意に高くなる.高血圧は動脈硬化進展,心血管病の危険因子として,医療経済の観点からも介入すべき重要な位置にある.高血圧や心血管病には性差が認められ,女性においては閉経期をターニングポイントとした増加が認められることより,エストロゲンとの関連について,さまざまな報告がある.

 本稿では,高血圧の性差疫学と発症機序,ならびに高血圧発症におけるエストロゲンの関与と更年期女性における高血圧治療について述べる.

2. 心疾患と性差

著者: 河野宏明

ページ範囲:P.853 - P.861

はじめに

 虚血性心疾患は,欧米では女性の死因の第1位である.女性の虚血性心疾患は閉経後に増加する.このことは,内因性女性ホルモンが動脈硬化進展を抑制していると考えられる.また,女性の心筋梗塞は男性に比較して重症になりやすいこともよく知られており,近年,女性の危険因子とその管理が注目されている.われわれの検討では,急性心筋梗塞に対する危険因子には男女差が存在する.男性は高血圧,喫煙,糖尿病の順であるが,女性では順位が異なり喫煙が1位,続いて糖尿病,高血圧の順である.閉経前女性といえども,将来の動脈硬化性疾患の発症を減少させるために,生活習慣の管理に留意すべきである.妊婦に対しても,妊娠中の厳重な体重管理と禁煙を強く奨励する.さらに,分娩後も喫煙が再発しないように強く奨励しなければならない.

 一方,男性は女性と異なり加齢とともに虚血性心疾患が増加する.デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)は副腎由来のステロイドホルモンであり,20歳ごろをピークにして加齢とともに減少する.DHEAの作用についてはいまだ明らかではない.われわれは,心疾患罹患患者は同年齢の健常者に比較してDHEAが低下していること,初老期男性に対するDHEA補充療法にはインスリン感受性改善効果があることを明らかにした.このことは,DHEAには動脈硬化進展抑制作用がある可能性を示唆したものである.もちろん,大規模研究が必要ではあるが,DHEA補充療法が男性の将来の虚血性心疾患発症を減少させる可能性があると考えられる.

3. 高脂血症と性差

著者: 若槻明彦

ページ範囲:P.862 - P.865

はじめに

 心血管系疾患(cardiovascular disease : CVD)の発症リスクは年齢とともに増加するが,その程度は男女間でかなり差がある.CVDにはいくつかの危険因子があるが,高脂血症の存在はなかでも重大な一因である.この理由として,悪玉のlow─density lipoprotein(LDL)が血中に蓄積すると血管壁内に侵入し,活性酸素に酸化変性される.酸化LDLはマクロファージに一方的に貪食され最終的に泡沫細胞を形成し,最終的に粥状硬化へと進展するからである.実際に総コレステロール(TC)が増加すると冠動脈疾患の発症リスクや死亡率が上昇することが疫学試験で証明されている1).一方,中性脂肪(TG)の増加はLDLを超悪玉の小型の粒子に変化させることが知られている.

 高脂血症の年齢別頻度やパターンも男女間で大きな差異を認め,閉経後は男性に比較し女性が高率になる.しかし疫学報告により,女性の高脂血症は男性の場合とは異なりCVDリスクにならないことが示されたため,女性の高脂血症は治療する必要がないとの意見も多く,一致した見解はなかった.昨年末に抗脂血症剤の治療効果に関する報告が行われ,女性の高脂血症は治療するか否かについて明らかになりつつある.

 本稿では男女間におけるCVDリスクおよび高脂血症頻度の違い,閉経後高脂血症の発症機序や治療の是非について概説する.

メタボリックシンドロームと性差

著者: 西澤均 ,   船橋徹

ページ範囲:P.866 - P.871

はじめに

 メタボリックシンドロームの罹患率には明らかな性差があり,男性に多い.その比は診断基準や母集団によって異なるが,男性が3~6倍以上とされている.

骨粗鬆症と性差

著者: 太田博明

ページ範囲:P.873 - P.879

はじめに

 男性と女性の疾病構造には明らかな性差(sex difference)が存在することは,今や周知のこととなっている.しかし,すべての疾患や病態に性差があるかというと,必ずしもそうではない.逆に性差の明らかな疾患や病態として,骨粗鬆症,認知症,動脈硬化,高脂血症,高血圧,肥満など,最近注目されているメタボリックシンドロームが挙げられる.なかでも本稿で取り上げる骨粗鬆症は,乳腺や生殖器を除く,男女共通の臓器のなかで性差のある最たる疾患である.女性は更年期を迎え月経不順となると骨量が急激に減少し,それを契機に骨粗鬆症に罹患するとともに,骨粗鬆症に伴う骨折を生じることはよく知られた事実である.

 そこで本稿では,骨代謝メカニズムを中心として,本症における性差について記載する.

尿失禁と性差

著者: 古山将康

ページ範囲:P.880 - P.883

Gender medicineとしての尿失禁

 尿失禁はquality of life(QOL)を低下させ,行動範囲を狭めるやっかいな疾病である.解剖学的な尿禁制機構は男女間で差があり,加齢,エストロゲン欠乏などが加わって女性には尿失禁が出現しやすい.尿失禁はまさに性差の疾病である.「尿漏れ」は羞恥心のためか患者の多くは専門的な診断・治療を求めて受診することを躊躇している.また,プライマリケアに当たる医療従事者側(医師,看護師,ソーシャルワーカー)も尿失禁ぐらいという安易な感覚で,積極的な尿失禁患者の検索を怠っていることも現実である.尿失禁は生命にかかわる疾患ではないが,慢性的な外陰部の発赤,ただれや皮疹,ひいては外陰部潰瘍の形成,尿路感染症,トイレへの切迫性のための不意の転倒,それに伴う骨折など重大な疾病の素因となる.高齢者が多く,きまりの悪さや周りの非難などから,うつ状態となることも多く,介護者の重荷と重なって不必要な施設への入院(収容)の危険性を増すことも問題となっている1).医療従事者は本疾患に対して正しい理解を持つ必要がある.

 男性と女性の尿禁制機構の相違は,尿道と,尿道圧を維持する骨盤底の構造にある(図1).女性の尿道が3~4cmであるのに比べて,男性の尿道は約20cmと長く,膀胱の下で前立腺が尿道周囲を取り囲み,その先の2か所で曲がっている.前立腺は肥大する臓器であるため,男性の場合,排尿障害をきたしやすい構造で,閉塞に起因する溢流性尿失禁が起こりやすくなる.逆に,女性では尿道および膀胱を支えるのは前腟壁であり,前腟壁の強度は子宮頸部,坐骨棘から恥骨にかけて膜状に広がる恥骨頸部筋膜と呼ばれる結合織によってハンモック状に支えられる.このハンモックが障害されると最適な尿道圧縮が起こらず,尿漏れが出現する(腹圧性尿失禁).女性の尿道は短く,完全な輪状の括約筋はなく,蓄尿障害に起因する尿失禁(切迫性尿失禁)も出現しやすい.

性差医療と薬剤

1. 性差医療としての女性診療に必要な薬剤とその使い方

著者: 後山尚久

ページ範囲:P.885 - P.889

はじめに

 人間という種には「雄」と「雌」が存在し,すべて生を得て成長し,さまざまな道を歩きながら世のために天職をまっとうし,死に至る.人皆同じといえばそうであるが,概して女性は女性らしい考え方や行動パターンを有しており,女性としての生物学的,文化・社会的存在を感じさせる.逆もまたしかりである.医療においては,男女が同じ疾患名であっても,それぞれのgenderが病態に大きくかかわっていると考えるのが普通であり,社会生活を営んでいる場合,当然のごとく男女の生物学的特性や社会性を意識した治療レジメの選択がなされるべきであろう.

 平均寿命の延長,高齢化社会の到来により,更年期世代の健康管理はその後のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)への影響の観点から,重要な問題としてクローズアップされてきた.そして,更年期こそ男女の生物学的,文化・社会的差異が大きくなり,顕在化する時期であるといえる.女性のライフサイクルにおいて,閉経周辺期は身体内外環境の変動が最も大きい時期とされる1,2).同時に,この時期は性成熟期が終焉を迎え,老年期の入り口であるため,女性の精神・心理状況は基本的には退行的,守備的となっている.また,社会構造の複雑化や男女雇用均等法実施後の女性の社会進出につれて,家庭のみならず職場でも更年期女性が比較的強いストレス環境で過ごす時間が増したともいえる.そこで内的外的ストレスの認知や処理の方向性に歪みが生じ,心身への大きな影響が不定愁訴の形で表在化する1,3~5).男性の更年期においても,最近は捉えどころのない心身不調を主体とした病態が「男性更年期障害」とした独立疾患として注目されているが,「女性更年期障害」はその発症頻度と受診頻度において圧倒している.女性は閉経をターニングポイントとして動脈硬化性疾患や骨量減少症が急増する.この要因の1つとして,エストロゲンの分泌衰退が挙げられ,この点こそ男性の更年期世代との大きな生物学的相違である.したがって,それらの病態の治療には性差を意識するのは当然であり,女性により有効性の高い薬剤が用いられるべきであろう.

2. 処方薬剤にみる性差

著者: 上野光一

ページ範囲:P.890 - P.893

はじめに

 最近のEBM指向の研究から,本来の生理機能や加齢変化にも性差があり,同一疾患であっても男女ではその病態が異なることが次第に明らかとなってきた1).また,医薬品の体内動態や作用においても性差があるというさまざまな知見が報告されてきた2, 3).このようなことから,疾患や薬効・副作用における性差は,処方薬剤にも大きく影響することが予想される.しかしながら,医薬品使用における性差の実態について詳述した報告はほとんどない.そこで,医療機関から処方されている医薬品の使用頻度における性差の実態について調査・解析を行ったので紹介する.

更年期からのセクシュアリティ

著者: 荒木乳根子

ページ範囲:P.895 - P.899

はじめに─女性の性意識と性生活

 女性は更年期を境に性意識や性交渉への関心が大きく変わる傾向がある.そのため,ゆるやかな性機能の下降を示す男性との間で,求める性生活についてのズレが拡大する.女性の性障害も相俟って,50歳代以降のカップルの密かな悩みの種になっていることが多いのではないかと推察される.

 ここではセクシュアリティ研究会(代表 : 荒木乳根子)が実施した次の2つの調査から得られた知見をもとに,更年期からの女性の性意識と性生活について述べたい.

 1. 中高年有配偶者のセクシュアリティ調査(以下「有配偶者調査」)

 1999年10月~2000年3月に自記式調査票を用いて実施した.回答者は40~70歳代までの配偶者がいる女性601人,男性419人1)であった.

 2. 中高年単身者のセクシュアリティ調査(以下「単身者調査」)

 2002年9月~2003年12月に自記式調査票を用いて実施した.回答者は40~70歳代までの単身の女性263人,男性145人2)であった.

 以下,有配偶調査の結果を中心に述べ,最後に単身者についても言及したい.

男性更年期障害―Partial androgen deficiency in the aging male

著者: 高田晋吾 ,   辻村晃 ,   奥山明彦

ページ範囲:P.900 - P.903

はじめに

 わが国では,人口の急速な高齢化に伴い,2006年には65歳以上の高齢者が2,500万人を超え,総人口の20%を超えると予想されている1).高齢化社会の到来は,より健康で長生きをしたいという要求を高め,疾病への対策とともに,肉体的,精神的にも健康な生活の質(quality of life : QOL)の向上への対策も必要とされる.男性更年期障害(partial androgen deficiency in the aging male : PADAM,もしくはlate onset hypogonadism : LOH)は,これらの社会的背景に伴い生まれた比較的新しい疾患概念である.国際的研究機関であるThe International Society for the Study of the Aging Male(ISSAM)は「加齢に伴う男性ホルモンの低下に基づく生化学的な症候群」を男性更年期障害(andropause)と定義しており2),性欲低下や勃起障害などの性機能症状だけでなく,睡眠障害,記憶力低下,集中力低下,落胆,抑うつ,苛立ち,不安,疲労などの精神心理症状や骨粗鬆症,変形性関節炎や関節機能の低下,筋肉量の減少など運動器の関連症状,体毛や頭髪の減少など皮膚症状,発汗,ほてり,動悸など多彩な身体症状を示し,中高年者のQOLを著しく悪化させる要因になると考えられている.

連載 産婦人科エコー 何を考えるか?・5

胸郭内の高輝度腫瘤像

著者: 竹内久彌

ページ範囲:P.827 - P.829

 妊娠21週の妊娠中期超音波スクリーニングで,胎児の左肺野が高輝度に描出され,心臓が右方に偏位していることに気付き,精査になった症例である.

 ここには四腔心断面を含む胎児胸郭の横断面を示したが,一見して左肺野は右肺野よりも高輝度に描出されていることが明らかであり,この高輝度領域(矢印)を腫瘤と考えればこれのために心臓が右方へ偏位しているとの説明がつく.

教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・11

帝王切開瘢痕部妊娠の1例

著者: 我妻理重

ページ範囲:P.905 - P.907

症 例

 患 者 : 30歳代前半の女性(中国人)

 既往歴 : 帝王切開2回

 現病歴 : 最終月経は7月30日から5日間.9月5日,市販の妊娠反応検査で陽性.9月15日から不正性器出血を認め,9月16日に当科初診となった(最終月経から換算して妊娠6週6日).

 妊娠反応は陽性であった.やや多めの性器出血がみられ,子宮内膜の肥厚を認めたが,胎嚢は確認できなかった.進行流産の診断にて子宮内膜除去術を行い帰宅とした.2週間後の再診を指示したが来院せず,10月11日(妊娠10週3日)に性器出血にて来院した.妊娠反応は陽性であった.経腟超音波にて帝王切開瘢痕部に胎盤様のエコー像を認めた(図1).

 以上より,通常の流産もしくは帝王切開瘢痕部妊娠(以下,瘢痕部妊娠)が疑われ,入院管理が必要であることを説明した.しかし,満床であり,出血もそれほど多くなかったため,その日は帰宅としてベッドが空き次第連絡することとした.翌日,本人より,母国である中国で治療を受けたいとの強い申し出があった.移動中の出血の危険性を十分に説明したうえで,紹介状を渡した.

イラストレイテッド産婦人科小手術・9

―【婦人科小手術】―子宮頸管ポリープ切除術・筋腫分娩切除術

著者: 石本真紀

ページ範囲:P.909 - P.912

 1 はじめに

 子宮頸管ポリープは,日常の婦人科診療でしばしば経験される疾患であるが,通常は外来で切除治療がなされ,組織学的にはほとんどが良性である.

 子宮頸管ポリープ1)は,頸管粘膜が限局性に増殖した有茎性で表面平滑,深紅色な小腫瘤で,1~数個発生することもある.外子宮口より露出し,接触により容易に出血する.ごく稀に癌肉腫などの悪性病変が合併することがあるため,切除時には病理組織学的検索が望ましいと考えられる2)

 筋腫分娩1)は,粘膜下筋腫が有茎ポリープ状となって子宮腔内に懸垂し,茎が延長することによって筋腫結節は子宮頸管を通り,外子宮口から腟内に脱出した状態をいう.陣痛様の疼痛と出血を伴うことから上記のように称されている.壊死を起こしていなければ弾性硬の腫瘤である.ときに日常診療で遭遇する疾患であるが,もともと貧血を有している例も多く,出血が持続する例では輸血や緊急手術が必要となる場合があるので侮れない.特に茎が太い場合には切除によって思わぬ出血をみることがあるので,術前にMRI,カラードプラなどで茎の太さ,血流の状態を可能な範囲で検討することが望ましいと考える.

 治療法は子宮全摘術,捻除術,切除術があるが,今回は捻除術,切除術について述べさせていただく.捻除術は難しさもなく簡便であり,可及的もしくは緊急時に対応でき,子宮鏡下切除術は直視下で切除,止血が可能であり,それぞれの状況に合わせての選択が望ましい.

 本稿では,われわれが日常に行っている切除術について述べてみたい.

病院めぐり

下関市立中央病院

著者: 前田博敬

ページ範囲:P.914 - P.914

 下関市立中央病院は本州の最西端である山口県下関市にあり,関門海峡を隔てて九州と隣接する風光明媚な環境にあります.市立の病院として明治34年(1901年)に開設された歴史ある病院です.昭和25年(1950年)には下関市立中央病院(旧病院)と名称を変更し,昭和63年に現在の新病院に移転しました.下関市の人口は約30万人で,当院はその中心である利便性の高い文教地区に位置しています.

 現在の下関市立中央病院は436床で,標榜診療科は24科,医療の特色は24時間救急医療体制,高度医療の提供,急性疾患病院・災害拠点病院・日本医療機能評価機構認定病院などに指定され,下関市,下関市近郊ならびに山口県の基幹病院となっています.また,昨年11月には山口県で最初のMDCTが導入されました.このCTは,1回転で最大64枚の撮影ができる超高速CTです.より質の高い画像診断が可能となり,撮影時間も短く,患者様の負担は軽くなり大好評を得ています.

中国労災病院

著者: 松林滋

ページ範囲:P.915 - P.915

 中国労災病院は広島県呉市の東部に位置し,その呉市は,昔,海軍の町で,戦艦大和を造船した町として有名です.中国労災病院は昭和30年に診療を開始し,昭和32年には労働福祉事業団設立となり,昭和56年には小児科,皮膚科,泌尿器科,産婦人科が新設され総合病院となりました.平成14年11月には新病棟・外来棟も完成し,病床数410床の病院評価機構認定病院として診療を行っております.さらに当病院の目の前に新広駅(JR呉線)も新設され,患者さんの利便性が高まりました.

 このような環境のもと,「患者に優しく,医療に厳しく」をモットーに,思春期から閉経老年婦人までの疾患の診断・治療や,母性健康管理,医療相談に幅広く対応できるように心掛けています.現在,産婦人科のスタッフは女医1名を含め4名で診療を行っています.産婦人科病棟は小児科医5名と周産期管理を行い,年間分娩数は約400~500件(希望者には無痛分娩も行っている),開腹手術件数は約250~300件を行っています.

Estrogen Series 68

ホルモン療法は血栓を増加させるか?

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.916 - P.916

 エストロゲンまたはエストロゲン+プロゲステロンによるホルモン療法(hormone therapy : HT)は過去には冠動脈疾患の予防として使用されていた時期があった.しかし,エストロゲンの使用は,肝臓による諸種の血液凝固蛋白の産生を増加させ,その結果,血栓の発生が増加することが知られている.

 ここにご紹介する研究者らは,Cochrane LibraryおよびMedlineから28種のランダムコントロール試験の組織的レビューを行った.それらの試験に含まれる患者数の総計は39,769人に及んだ.HT使用者にはエストロゲン単剤,およびエストロゲン+プロゲステロンの組み合わせを使用する女性がともに含まれている.

症例

月経期にイレウスで発症した回腸子宮内膜症の1例

著者: 林嘉信 ,   原田貴代 ,   大塚未砂子 ,   安蘓正和 ,   金城満

ページ範囲:P.921 - P.924

はじめに

 異所性子宮内膜が腸管に存在する場合は腸管子宮内膜症と呼ばれるが,その発生部位は直腸,S状結腸が圧倒的に多く,小腸は少なく7%程度と報告されている1).また,腸管子宮内膜症の報告は,本邦では欧米と比べて比較的少ないといわれている2).筆者が知る限り,本邦では腸閉塞を発症した回腸子宮内膜症として,現在までに自験例を含めて30例が文献的に報告されている3~6).今回われわれは,月経期間中に腸閉塞で発症した回腸子宮内膜症の1例を経験したので報告する.

原著

体外受精における卵胞液中のホモシステイン 濃度と葉酸服用効果についての検討

著者: 星本和倫 ,   高橋のぞみ ,   香月真和 ,   野田有香 ,   間篠由貴 ,   星本和種

ページ範囲:P.917 - P.920

はじめに

 ホモシステイン(homocysteine : Hcy)は,食事中に含まれる必須アミノ酸の1つであるメチオニンの中間代謝産物で,主に肝臓で生合成される.その後,ビタミンB6を補酵素としてシステインとなって尿中に排泄される.Hcy代謝の先天的な異常により起こる先天性ホモシスチン尿症は,Hcyの酸化型であるホモシスチンが蓄積し,若年性の動脈硬化性血管障害を起こすことで知られている1).しかし,先天性酵素異常のない一般住民においても血中のHcy濃度の軽度から中等度の上昇が心血管系疾患の危険因子になることが報告されている2).また,Hcyは血管内皮に対し多彩な作用を示す.HcyはNOによる内皮弛緩作用の抑制3)や第・因子活性の上昇,さらにトロンボモジュリンの発現低下による活性化プロテインC産生低下などの作用などである4).このような作用によってHcyは内皮細胞の血栓傾向を増大させ,内皮傷害を起こし,血栓塞栓症や動脈硬化症発症を誘発することがある5)

 妊娠婦人の場合,軽度のHcy血症は,遺伝的要因のほか,葉酸などのビタミン摂取不足に起因し,血中Hcy値の上昇は静脈血栓症6),常位胎盤早期剥離や胎盤梗塞7),死産8),反復流産9),妊娠高血圧症候群10)のリスクが高まることが報告されている.最近では血中濃度と卵胞液(follicular fluid : FF)中濃度が有意に相関することが指摘され11),in vitroにおいては,マウスの神経板形成期胚に対して発育抑制や異常発生などのembryotoxicityがあることがわかってきた12).さらに,FF中のHcy値が低いほど,conventional in vitro fertilization─embryo transfer(体外受精胚移植 : c─IVF)の成績がよいことをわれわれはすでに報告した13).また,葉酸やビタミンB12の服用は血中のHcy値を有意に低下させる14).そこで,葉酸の服用がFF中のHcy値とc─IVFの成績にいかなる影響を及ぼすかを検討した.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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