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今月の臨床 婦人科がんを見逃さないために 婦人科がん早期診断の要点・問題点
6. 子宮肉腫
著者: 小西郁生1 大平哲史1 伊東和子1
所属機関: 1信州大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.1089 - P.1095
文献購入ページに移動子宮に発生する肉腫には,頻度の高い順に,癌肉腫(carcinosarcoma),平滑筋肉腫(leiomyosarcoma),および内膜間質肉腫(endometrial stromal sarcoma)がある.このうち癌肉腫はほとんどが閉経後に性器出血をきたし,内膜掻爬組織診を受けて悪性の診断がなされるため,見逃されることはない.一方,平滑筋肉腫および内膜間質肉腫は臨床的に「子宮筋腫」と診断され,経過観察や手術以外のインターベンショナルな治療を受け,しばらく経過した後に肉腫と判明することも多い.すなわち,見逃されやすい子宮肉腫として,平滑筋肉腫と内膜間質肉腫が重要であり,これらを見逃さないためには臨床所見とMRI所見に注目する必要がある1).
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