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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科60巻8号

2006年08月発行

文献概要

連載 イラストレイテッド産婦人科小手術・11

―【婦人科小手術】―子宮内膜試験掻爬術

著者: 新井ゆう子1 西田正人1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構霞ヶ浦医療センター産婦人科

ページ範囲:P.1118 - P.1121

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 1  はじめに

 子宮体癌は年々増加傾向にあり,子宮癌の30%以上を占めるほどになっている.これに伴いその前癌病変として子宮内膜増殖症も注目されており,これらの病変の診断は重要性を増してきているといえる.

 従来より,子宮体部病変の診断は,子宮内膜細胞診,組織診という手順で行われているが,組織診による病理診断があってはじめて治療に進めるわけであるから,病巣から正しく組織を採取することが大切である.組織の採取は子宮内膜試験掻爬により行われるが,これには,いわゆるひとかき掻爬と全面掻爬が含まれる.ここでは,この子宮内膜試験掻爬について述べることにする.

参考文献

1)上坊敏子,大河原聡,蔵本博行 : 子宮内膜増殖症の経過中に子宮体癌を発症した7例の臨床病理学的検討.日癌治誌29 : 1811─1818,1994
2)阿部州雄,山本嘉一郎,小畑孝四郎,他 :子宮内膜増殖症の細胞像.日臨細胞誌37 : 643─649,1998
3)Stock PJ, Kanbour A : Pre─hysterectomy curettage : an evaluation. Obstet Gynecol 45 : 537─541, 1975
4)McElin TW, Bird CC, Reeves BD : Diagnostic dilatation and curettage. Obstet Gynecol 33 : 807─812, 1969

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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