文献詳細
今月の臨床 高年妊娠-母児ケアのポイント
文献概要
はじめに
高年妊娠とは何歳以上のものをいうのか判然としていないが,出産する女性の年齢が高くなっていることはまぎれもない事実である.このことは母の年齢別出生率の推移をみれば明らかで,20~34歳までの出生率が減少しているのに対して,35歳以上の出生率は年々増加している(表1)1).
これは一般産科臨床にももちろん影響し,高年齢のハイリスク妊娠に該当するケースが数多くみられるようになった.その結果,周産期総合医療センターの需要が増し,産科の個人施設での分娩入院の希望者も減り,医療過誤などの訴えや人手不足もあって産科の閉院が相次ぎ,現在わが国の周産期医療は崩壊の危機に瀕しているといって過言ではない.このような状況をもたらした理由について,わが国の社会状態がどうかかわっているかを考えてみたい.
高年妊娠とは何歳以上のものをいうのか判然としていないが,出産する女性の年齢が高くなっていることはまぎれもない事実である.このことは母の年齢別出生率の推移をみれば明らかで,20~34歳までの出生率が減少しているのに対して,35歳以上の出生率は年々増加している(表1)1).
これは一般産科臨床にももちろん影響し,高年齢のハイリスク妊娠に該当するケースが数多くみられるようになった.その結果,周産期総合医療センターの需要が増し,産科の個人施設での分娩入院の希望者も減り,医療過誤などの訴えや人手不足もあって産科の閉院が相次ぎ,現在わが国の周産期医療は崩壊の危機に瀕しているといって過言ではない.このような状況をもたらした理由について,わが国の社会状態がどうかかわっているかを考えてみたい.
参考文献
1)母子衛生研究会「母子保健の主なる統計」平成18年,母子保健事業団
2)母子衛生研究会 :「わが国の母子保健」平成18年版
掲載誌情報