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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻1号

2007年01月発行

連載 イラストレイテッド産婦人科小手術・16

【産科小手術】頸管縫縮術

著者: 中田好則1

所属機関: 1京都第一赤十字病院産婦人科

ページ範囲:P.81 - P.83

文献概要

1 はじめに

 頸管縫縮術は子宮頸管無力症に対して行われる手術であるが,頸管無力症の定義は日産婦学会編用語解説集1)によれば,「妊娠16週ごろ以降にみられる習慣流早産の原因の1つである.外出血とか子宮収縮などの,切迫流早産徴候を自覚しないにもかかわらず子宮口が開大し,胎胞が形成されてくる状態である.既往妊娠時に受けた陳旧性頸管裂傷や,先天的な頸部組織の異常が原因と考えられている.通常は無症候性であるが,ときに多量の腟分泌物,下腹部不快感を訴えることがある.初期ならば頸管縫縮術により未然に流早産を防止することができる」とされている.

 術式は,一般にはシロッカー法とマクドナルド法が用いられるが,本稿では基本的な術式のシロッカー法について述べる.

参考文献

1)日本産婦人科学会(編) : 産科婦人科用語集・用語解説集.改訂新版.金原出版,p208, 2003
2)Scheerer LJ, Lam F, Bartolucci L, et al : A new technique for reduction of prolapsed fetal membranes for emergency cervical cerclage. Obstet Gynecol 74 : 408-410, 1989
3)中田好則,細田哲也,山田俊夫,他 : 胎胞形成例における頸管縫縮術の工夫.産婦の進歩 49 : 344, 1997
4)藤沢秀年,中田好則,山田俊夫,他 : 膀胱充満法による頸管縫縮術の工夫.産婦人科手術10 : 161, 1999
5)五十嵐正雄 : 理論手術学からみたShirodkar手術の術式の再検討.日産婦誌45 : 259-262,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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