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連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・28
二度にわたり外陰部に発生した平滑筋腫瘍の1例
著者: 古川美樹1 向田一憲1 伊東宏絵1 藤東淳也1 井坂惠一1
所属機関: 1東京医科大学産科婦人科
ページ範囲:P.1515 - P.1517
文献購入ページに移動患者:23歳(初診時),0経妊・0経産
主訴:月経不順,過多月経,貧血様症状
現病歴:子宮筋腫の診断にて紹介され受診した.来院時3.6cmの粘膜下および6cmの筋層内筋腫を認めた.GnRHa療法後,1993年3月に粘膜下筋腫に対し,第1回目の子宮鏡下筋腫切除術(TCR)を施行し,粘膜下筋腫を切除した.
その後,再度過多月経にて当院を受診し,超音波,子宮鏡にて粘膜下に突出する6cm大の筋腫を認めたため,1993年8月,2回目のTCRを施行した.1994年1月,重症貧血と残存したと思われる1cm大の筋腫を認めたため,3回目のTCRを施行した.
1998年10月,再度貧血様症状にて再受診した.子宮粘膜下と外陰部に筋腫を認めたため,4回目のTCRと外陰部筋腫切除術を施行した.外陰部の筋腫は7.5cm大であった.
2005年10月,再度外陰部の違和感と貧血様症状を認め外来を受診し,MRIを施行したところ多発性の子宮筋腫と外陰部筋腫を認めた.
MRI所見:2005年,術前に撮影したT2強調画像で子宮は腫大しており,大小多発している筋腫を認めた(図1).外陰部には径9cm大の腫瘍が認められた(図2).
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