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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻2号

2007年02月発行

今月の臨床 子宮体癌の最新知見─専門医のために

子宮体癌の細胞診・組織診

著者: 木口一成1 小野晃子2 星川咲子2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学産婦人科 2聖マリアンナ医科大学病院病理

ページ範囲:P.120 - P.125

文献概要

はじめに

 わが国では近年体癌が急激に増加しつつあり,日本産婦人科学会婦人科学会によると,子宮癌に占める体癌の割合はこの20年ほどの間に15%から45%近くまで上昇している1).体癌の特徴の1つは年齢分布にあり50歳代に大きなピークがあり,60歳代がこれにつぎ,39歳以下の若年症例は10%以下と非常に低い.また,主訴の90%以上が不正性器出血であり,ハイリスク因子も肥満や少ない妊娠回数であることも明らかにされつつある.したがって,検診の効率化をはかるためには,スクリーニングの対象をこれらのグループにある程度限定する必要があろう.スクリーニング方法としては,内膜細胞診が普及しているが,頸部の細胞診と異なり構造異型に着目した判定の習熟が必要である.さらに判定が偽陽性または陽性の場合における,正確で患者への侵襲の小さい内膜組織診の技術も要求される.

参考文献

1)上坊敏子,川口美和,海野信也 : 産婦人科でのスクリーニングの実際.産婦人科の実際55 : 1852-1856,2006
2)宇田川康博,塚崎克己,木口一成,他 : 子宮癌細胞診における諸問題.KARKINOS 6 : 429-434,1993
3)和泉 滋,木口一成.野澤志朗,他 : ワークショップ 子宮内膜増殖症の細胞診,第31回日本臨床細胞学会(長崎).1990,5.29~5.31発表

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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