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連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・19
画像診断上,充実部分を認めない単房嚢胞性腫瘤を形成した子宮内膜症由来の卵巣明細胞腫瘍(境界悪性)の1例
著者: 木村薫1 鈴木昭久2 大坪眞紀3 本道隆明1 保倉宏1 花岡由里子1 佐近普子1 川口研二4
所属機関: 1JA長野厚生連篠ノ井総合病院産婦人科 2信州大学医学部産婦人科 3北里研究所病院産婦人科 4JA長野厚生連篠ノ井総合病院病理科
ページ範囲:P.195 - P.197
文献購入ページに移動患者:52歳,女性.閉経47歳,3経妊・3経産(結婚:21歳)
主訴:下腹痛
既往歴:高血圧,慢性腎炎,十二指腸潰瘍,狭心症(疑い)
現病歴:1999年7月,下腹部の鈍痛が1か月以上続くため当科を受診した.初診時の内診所見では,下腹部正中線上に臍高に達する小児頭大の腫瘤を触知した.経腟エコーでは,単房性で充実部分を認めない111.3×111.6mmの,内部が均一でlow echoicな腫瘤を認めた(図1).MRI矢状断では,T2強調画像で高信号(図2),T1強調画像で低信号(図3)の130×110mmの単房性で充実部分を認めない腫瘤を認めた.CA 125は3U/ml,子宮腟部細胞診はclass Iであった.
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