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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻3号

2007年03月発行

連載 産婦人科エコー 何を考えるか?・14

胎児の浮腫と腔水症

著者: 竹内久彌1

所属機関: 1愛和病院画像診断部

ページ範囲:P.211 - P.214

文献概要

 妊娠18週0日の妊婦健診で施行された超音波検査の際に胎児胸水が認められたとして即日精検を依頼された症例である.

 まず最初に気付かれたことは胎児の全身に及ぶ浮腫であった.浮腫があるとき,頭部が最も観察されやすいことが知られているが,本図には頭蓋を取り囲む浮腫が,特に後頭部に著明であり,一部に嚢胞化(矢印)さえ現れた状態が示されている.前医ではこれだけの浮腫があっても気付かれていなかった.特に性能の悪い装置を使用していたわけでもないので,おそらく胸水の存在にばかり目をうばわれたためと思われる.実は浮腫で肥厚した皮膚は周囲の条件によっては意外に描出されにくいことがあるので注意が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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