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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻3号

2007年03月発行

今月の臨床 周産期医療の崩壊を防ごう

周産期医療の集約化,地域のネットワークづくり

3.東京都における周産期医療ネットワーク

著者: 多田裕12

所属機関: 1実践女子大学生活科学部食生活科学科 2東京都周産期医療協議会

ページ範囲:P.244 - P.247

文献概要

はじめに

 周産期医療の崩壊の危機が社会の注目を集めているが,同様の懸念は今から十数年前にもNICUの病床不足として問題になった.当時もNICU病床数が不足していることを周産期医療関係者はその数年前から懸念し1, 2),厚生省の研究班で検討し対応策を提言していたが行政的には採用されなかった.しかし,NICUの病床不足により病児が入院できない事態が新聞やテレビでしばしば報道されるようになり,国は平成8年に地域周産期母子医療対策事業を開始し全国的な対応がはかられるようになった3).この事業では,NICUと後方病床(ここでは併せて広義にNICUと呼ぶ)と母体搬送を受け入れる母体胎児集中治療室を備えた地域の中心となる総合周産期母子医療センター(以下,総合センターと略す)とこれを補う地域周産期母子医療センター(以下,地域センターと略す)を整備することになっている4)

参考文献

1) 多田 裕 : 周産期医療システム化への歩み.日本新生児会誌32 : 527-531,1996
2) 多田 裕 : 周産期医療システム整備と今後の動向.小児内科29 : 372-376,1997
3) 周産期医療対策実施事業要項.厚生省児童家庭局長通達.1996. 5. 10
4) 多田 裕 : 新生児医療のシステム化.小児科診療60 : 1605-1610,1997
5) 厚生省心身障害研究「ハイリスク児の総合的ケアシステムに関する研究(主任研究者小川雄之亮)」: 分担研究「周産期医療システムの関する研究(分担研究者 : 多田 裕)」,平成6年度報告書
6) 東京都福祉保健局少子社会対策部子ども医療課調査

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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