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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション ここが聞きたい105例の対処と処方 II 内分泌

【機能性子宮出血】30.更年期・老年期の機能性出血,不正出血の患者です.

著者: 安田勝彦1

所属機関: 1関西医科大学産婦人科

ページ範囲:P.431 - P.433

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1 診療の概説

 更年期は婦人科悪性腫瘍が好発する時期であるので,出血を主訴に来院した患者には子宮癌検診をまず行っておかなければならない.また,経腟超音波を用いて卵巣腫瘍の有無,子宮内膜の厚さをチェックしておくことが必要である.

 器質的疾患が除外できれば機能性子宮出血と診断できる.この出血は女性の不正出血の約30%を占める出血で,思春期から更年期までのどの時期にでもみられるが,約50%が45歳以上の更年期周辺の女性にみられる.更年期周辺では卵巣自体の機能が低下してくるためにホルモン分泌が不安定となって機能性子宮出血が起こる.

参考文献

1) 一戸喜兵衛,馬淵義也,北嶋朋子 : 更年期の卵巣背景.産婦の世界42 : 797-806, 1990
2) 尾橋 聡,麻生武志 : 加齢に伴う内分泌変化とその特徴.伊吹令人,広井正彦(編) : 図説産婦人科View 17.内分泌異常のホルモン療法.pp54-65,メジカルビュー社,1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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