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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション ここが聞きたい105例の対処と処方 II 内分泌

【月経困難症】37.月経痛のために市販の鎮痛薬を服用している患者です.最近,効果がなくなってきたといいます.

著者: 南佐和子1

所属機関: 1和歌山県立医科大学周産期部

ページ範囲:P.467 - P.469

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1 診療の概説

 月経困難症は「月経期間中に月経に随伴して起きる病的症状」と定義されており,下腹部痛,腰痛がその中心をなすが,嘔気,嘔吐,頭痛,下痢,疲労感,脱力感などとして現れる場合もある.子宮の器質的な異常が原因となって痛みがみられる場合を器質性月経困難症といい,器質的な認められないにもかかわらず,痛みが出現するものを機能性月経困難症という.今回の設問では,市販の鎮痛薬を服用していたにもかかわらず,効果がなくなってきたことより器質的な疾患について検索する必要がある.痛みの原因となる器質的な異常のうち,最も多いものは子宮腺筋症であり,子宮筋腫,子宮内膜症,骨盤内炎症などが考えられる.

参考文献

1) 富樫かおり : 婦人科MRIの読み方.医学書院,pp82─94,1997
2) 松浦講平,岡村 均 : 子宮腺筋症病巣を可及的広範に切除する術式と子宮壁修復法のコツ.野澤志朗(編) : 産婦人科手術のコツその創意と工夫を伝承する.pp80-81,メジカルビュー社,2001
3) 高野克己,西田正人 : 高周波切除器を用いた子宮腺筋症切除術.産婦人科手術.pp89-94,メジカルビュー社,2006
4) 花輪壽彦 : 漢方診療のレッスン.pp223-234,金原出版,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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