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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻4号

2007年04月発行

今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション

ここが聞きたい105例の対処と処方 II 内分泌

【更年期障害(ホルモン補充療法)】44.めまい,頭重感を主な症状とする更年期障害の患者です.

著者: 井上善仁1

所属機関: 1福岡大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.489 - P.491

文献概要

1 診療の概説

 頭重感,めまいは更年期障害の部分症状として頻度の高い症状である.日本産科婦人科学会・内分泌委員会が本邦の更年期障害患者の症状について調査し,提案した「日本人女性の更年期症状評価表」にも「頭痛・頭重感」と「めまい」が項目として採用されている 1).更年期診療でよく用いられるKupperman indexにも「めまい」は含まれている.さらに頭重感や頭痛はうつ病でもよくみられる症状であり,特に精神症状より身体症状を強く訴えるいわゆる仮面うつ病では頻繁に認められる.更年期がうつ病の好発年齢であることもあり,更年期外来で「頭痛・頭重感」や「めまい」を訴える患者に遭遇する可能性はかなり高いといえよう.その一方で,これらの症状は中枢神経系疾患,内科的全身疾患,耳鼻咽喉科疾患などでもよくみられる症状であり,まず必要となるのはその原因を明確にすることである.

 本稿では,めまいに焦点を絞って述べることにする.

参考文献

1) 生殖・内分泌委員会報告[日本人用更年期・老年期スコアの確立とHRT副作用調査小委員会-日本人女性の更年期障害評価表の作成(平成11年度~平成13年度検討結果報告)委員長 : 本庄英雄,小委員長 : 大濱紘三].日産婦誌53 : 883-887,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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