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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻4号

2007年04月発行

今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション

ここが聞きたい105例の対処と処方 III 不妊症

【排卵障害】56.ゴナドトロピン値が高く,低エストロゲン状態で早発閉経状態となっている挙児希望の患者です.

著者: 安藤索1

所属機関: 1杏林大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.528 - P.529

文献概要

1 診療の概説

 生殖年齢にある女性がhypergonadotropic hypogonadismの状態を呈し,無月経となったものを早期卵巣不全(premature ovarian failure : POF)あるいは早発閉経(premature menopause)という.一般には40歳未満の高ゴナドトロピン性の続発性無月経で,エストロゲン低値の卵巣性無月経とされている.日本産科婦人科学会教育・用語委員会では早発閉経を43歳未満での閉経と定義している.自然閉経症例には染色体異常を有するものも含まれ,以前はこの卵巣機能低下は不可逆的で卵胞は存在せず,排卵誘発は困難と考えられていた.しかしながら,最近ではPOFと診断したのちに,自然にあるいは治療により排卵,妊娠する症例も報告されている.

参考文献

1) 楢原久司,宮川勇生 : 難治性不妊症をどう扱うか7.Poor responder・早発閉経.産と婦70 : 743-749,2003
2) 石塚文平 : 卵胞発育障害と排卵障害8.早発閉経と対策.産婦治療88 : 418-421,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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