文献詳細
今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション
ここが聞きたい105例の対処と処方 III 不妊症
【黄体機能不全】57.月経は規則的に発来しますが,基礎体温で高温相が8日間程度しかなく月経量も少ない患者です.
著者: 堀川道晴1
所属機関: 1旭川医科大学産婦人科
ページ範囲:P.531 - P.533
文献概要
妊娠は胚の着床に適した子宮内膜が存在して成り立つものであり,卵胞の顆粒膜細胞より分泌されるエストロゲンによる内膜の増殖と黄体より分泌されるプロゲステロンの分泌期子宮内膜への分化および維持が不可欠である.黄体機能不全は黄体期におけるプロゲステロン分泌量の低下を意味し,不妊症や不育症で高頻度に認められる疾患である.黄体機能不全の診断基準はいまだ曖昧な点が多いが,(1)分泌期中期の血中プロゲステロン値 : 10 ng/m
黄体機能不全の原因を表1に示す.黄体期賦活,補充療法は設問58に示すことにし,ここでは各原因別の治療法について述べる.
掲載誌情報