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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻4号

2007年04月発行

今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション

ここが聞きたい105例の対処と処方 III 不妊症

【黄体機能不全】57.月経は規則的に発来しますが,基礎体温で高温相が8日間程度しかなく月経量も少ない患者です.

著者: 堀川道晴1

所属機関: 1旭川医科大学産婦人科

ページ範囲:P.531 - P.533

文献概要

1 診療の概説

 妊娠は胚の着床に適した子宮内膜が存在して成り立つものであり,卵胞の顆粒膜細胞より分泌されるエストロゲンによる内膜の増殖と黄体より分泌されるプロゲステロンの分泌期子宮内膜への分化および維持が不可欠である.黄体機能不全は黄体期におけるプロゲステロン分泌量の低下を意味し,不妊症や不育症で高頻度に認められる疾患である.黄体機能不全の診断基準はいまだ曖昧な点が多いが,(1)分泌期中期の血中プロゲステロン値 : 10 ng/ml未満,(2)基礎体温 : 高温相が10日未満,(3)子宮内膜日付診 : 2日以上のずれ,とするものが多い.しかしながら,プロゲステロンの分泌はパルス状の日内変動も存在するので,一度のみならず数回の測定による判断が必要である.

 黄体機能不全の原因を表1に示す.黄体期賦活,補充療法は設問58に示すことにし,ここでは各原因別の治療法について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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