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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻4号

2007年04月発行

今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション

ここが聞きたい105例の対処と処方 III 不妊症

【男性不妊】65.塩酸シルデナフィルが無効の性交障害(勃起障害)の患者です.

著者: 片寄治男1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.548 - P.549

文献概要

1 治療の概要

 勃起は神経の活動により誘起される血管性の現象であり,陰茎が腟内挿入可能にするに足る硬度を持たせる生理的意義がある.勃起障害に起因する性交不能症はerectile dysfunction(ED)と呼ばれるが,基本的には男性因子不妊症に含めない.陰茎勃起は抵抗血管である海綿体動脈とラセン動脈の弛緩で始まり,次に海綿体小柱の平滑筋が弛緩することによりさらに多量の血液を海綿体組織が受け入れ,また静脈閉鎖機構が働くことで有効な勃起が完成される.

 原因は器質性および機能性勃起障害に分類される.陰茎および勃起に関与する血管,神経系の損傷などは器質性要因とされるが,機能性要因としては症候性((1)内科的身体疾患 : 糖尿病,肝疾患,消耗性疾患など,(2)精神病性疾患 : 統合失調症,てんかんなど,(3)薬剤性 : アルコール,向精神薬,結核治療薬,降圧剤など)および心因性に分類される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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