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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻4号

2007年04月発行

今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション

ここが聞きたい105例の対処と処方 VI そのほか

【外陰掻痒症】101.難治性で再発を繰り返す外陰掻痒症の患者です.

著者: 前村俊満1 田中政信1

所属機関: 1東邦大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.642 - P.643

文献概要

1 痒みの定義そして概念

 外陰掻痒症は,日常診療において若年者から老人まで訴えることのある疾患である.不定愁訴的な患者も多く,診断,治療に苦慮するケースも少なくない.今回は難治性で再発を繰り返す症例を中心に外陰掻痒症について述べる.

 「痒み」は掻痒または痒感ともいわれ,「掻破したいという欲望を起こさせる不快な感覚である」と定義されている 1).掻痒は炎症性疾患のみならず,全身疾患の一症状としても発症することがあり,多種多様な疾患との関連が指摘されている.以前,痒みは痛みの前段階であると考えられていたが,最近,痒みと痛みとは違う神経線維より伝達されていることが明らかになった 2).しかし,痒みと痛みで類似する点も多く,真実の解明はこれからと思われる.

参考文献

1) Rothman S : Physioloy of itching. Physiol Rev 21 : 357-381, 1941
2) Schmelz M, Schmidt R, Bickel A, et al : Specific C-receptors for itch in human skin. J Neurosci 17 : 8003-8008, 1997
3) Breneman DL, Cardone JS, Blumsack RF, et al : Tropical capsaicin for treatment of hemodialysisrelated pruitus. J AM Acad Dermatol 26 : 91-94, 1992
4) Bernstein JE, Swift R : Relief of intractable pruritus with naloxone. Arch Dermayol 115 : 1366-1367, 1979

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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