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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻5号

2007年05月発行

文献概要

連載 産婦人科エコー 何を考えるか?・15

妊娠初期絨毛膜の嚢胞性変化

著者: 竹内久彌1

所属機関: 1愛和病院画像診断部

ページ範囲:P.673 - P.676

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 他院での妊娠8週の妊娠診察で胞状奇胎と診断されたとして,セカンド・オピニオンを求めて最終月経より8週6日に受診されたケースである.

 経腟超音波(周波数7.5 MHz)で描出すると,子宮内のGS,すなわち絨毛膜の一部に小水胞が発生した塊状の肥厚(矢印)がみられ,ほかの部分にも肥厚(小矢印)がある.胎児像はみられなかった.この小水胞像をみての他院での胞状奇胎との診断であったと思われる.当科での診断としては,絨毛膜の部分的肥厚部分への小嚢胞発生であるため,部分奇胎が考えられるとした.なお,絨毛膜下血腫(*印)がみられるが,これの存在は胞状奇胎の診断に影響を与えない.その後,他院でのD&Cの結果,部分奇胎であることが確認されたという.

参考文献

1) 佐々木 康,佐々木 茂 : 絨毛性疾患.周産期医学36 : 198-201,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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